【銀魂】時には時間を忘れて過ごすべし

モンスター ページ6

見つめる先には今日のスケジュール表。
午前の仕事は見廻りである。ーーちょうど
始まる20分前。


私の名の横には、"沖田総悟"の文字。
ーーー討ち入りの日から初めての2人での仕事

もちろん、スケジュールは私が組んだ。
あえて、である。





(・・これ以上逃げてても、奴のサボりによる
スケジュール変更地獄が待ってるだけだ)




例のトキメキに関しては、その理由とともに
はっきりすっきり、私の中に落としてきた。
ここは武士として潔く認めるべきとの自己判断
によるものだ。・・それなら致し方ない。

ーーだがしかし！仕事に私情は挟むべからず。
私は決して、邪な気持ちなど抱えていない。
ピュアだ。ナチュラルだ。ニュートラルだ。






「・・・よし」




そろそろ15分前だ。10分前までの5分間で
まずは奴を捜し出し、見廻りへと向かう準備を
させなければ。・・あの問題児は、私の用意したスケジュールなど見ていない場合もある・・
ーーーいや！大いにあると言っておこう。

何せ奴は、サボりという最強にして最低の
武器を手に入れ、使いこなすモンスターだ。
容赦なんていらない。





「さて、モンスターに向けて発進・・」
「誰がモンスターでィ」

「ッ、ぶぼご！！！」




突如として背後から聞こえた声。
もちろん慌てないわけがない。おかげで変な
奇声を発してしまった。ーーていうか、





「そ、そそそ総悟！？」




後ろを向けば、・・案の定、どこか久々な
ポーカーフェイスがあった。相変わらず涼しげな顔をしている。








(・・・・・ッ、やば)




またしても、例のトキメキが私を襲う。
視線をそらして胸を押さえていれば、怪訝そうな表情でこちらを見る総悟がいて。





「どうした心臓病か？もう歳だな」
「お、おのれはァァア！」




通常運転かコノヤロー！私がどれだけ意を決してスケジュールを組んだと思ってるんだこの男は！モンスターだやっぱり！




(・・緊張してる私がバカみたい)




小さく肩を落としてしまうが、・・一方で
通常通りの会話に、どこか安心もしていて。

・・・あ、




「ーーてか、10分前！総悟！どうしたの今日！
ついに私の方針に従う気になったの！？」

「いんや？今日は気分的に外ブラブラしたかっただけでィ」




腕時計は、確かに仕事開始10分前をさしていた

邪な気持ちは、ない！→←いつから悪くなった

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