【銀魂】時には時間を忘れて過ごすべし

口に出したら終わり ページ42

部屋の中。当たり前だが私しかおらず、
しんと静まり返っていた。

ーー最近のこの時間ならば、私の就寝前の
自由時間を邪魔しようと、総悟が部屋にやってくる頃だろうか。

そんなことを考えつつ、ベッドに寝転がる。
あぁ、そういやベッドも数ヶ月ぶりだ。
屯所は敷布団であるから。









．









「会いた・・ーーゴホンッ」









・・・・・あっっぶねェェェエ！

私今何言おうとした？おかしなこと口走ろうとしたよね。危ない。死ぬところだった。色々
失うところだった。





「ったく・・重症も重症。さらに悪化してる」





惚れ込んでしまったというのは悔しくも
認めざるを得ないと思っていたけれど、

ーーーまさか、ここまでとは。




(・・会いたい、なんて。口には出せない)




言いかけた言葉を、今度は頭で再生する。口に出したら終わりだ。その時点で、奴の一生分の
主導権が渡されることにる。そんなことに
なれば、私の命がいくつあっても足りない






(・・失ってみて初めてわかるというけど、)



世間一般の意見は正しかった。ーー確かに
今日一日離れただけで、ふとした瞬間、いつも以上にあいつについて思考を巡らす自分がいる

いやまあ、正確には失ったわけではないが、
離れてみて、意外と奴が私の中で大きく
存在していることに気づくのだ。



それに、松平長官については、総悟と張り合うくらいの自由奔放さを持っているけれど、
総悟のはまだ可愛い、というか。ーーって！！





「何考えてんだか・・。自由奔放は組織に所属してる時点で捨てなきゃだめでしょーが」




何総悟のことだけ肯定しようとしてるんだか。
スケジュール管理が聞いてあきれる。







「ーーーあいつ、・・何してるかなァ、」




またギャルゲームでも局長から借りて、
女を調教してるんだろうか。それとも昼間から
変わらず眠りこけているんだろうか。

副長への嫌がらせに花を咲かせてるんだろうか



・・・どれもこれも褒められたことじゃないが
とにもかくにも、わたしは_____






(ーーー会いたいんだよね)




奴に対する考えが途切れないのが、その証拠。

余計な御世話→←暴れん坊将軍ならぬ

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