爽やかスマイル ページ33
「どういうつもり・・」
「いいからダラけてみやがれ。背筋丸めて
ベンチにもたれかかるんでィ」
「だらしないな」
「ダラけるのが目的だっつってんだろィ」
腕時計は、奮闘の末結局取り上げられてしまい
今は総悟のポケットの中である。・・これは
デートと言えるのだろうか。
「・・・・・・総悟、腕時計」
「だらけろ」
「その命令ちょっとおかしいからね」
気を紛らわせるために目をつむって深呼吸してみるが、・・状況改善には向かず。
変わらず鳥のさえずりが聞こえるだけである。
「ーーー私、15分ごとに時計確認しないと
動悸が激しくなる病なんだよね」
「どんな禁断症状でィ」
治せ、と。無茶な。
「やばいやばいやばい！
貧乏ゆすりが止まらない！」
「うるせーな。タバコ取り上げられた土方さんとさして変わらねーや」
「そんな軽いもの一緒にすんなァァア！」
副長のタバコ？そんなもんじゃない。
私の場合スケジュールに関わる人生に関わる。
「いいから時計貸ッーーんぶ」
もうだめだ、と総悟の方に手を伸ばせば、
ーー胸元の合わせごと引き寄せられてしまい。
「ンンッ・・・」
そのまま、ーー深く唇が重なった。
息継ぎする間も与えないように、私のそれは
深く覆われていく。度々角度を変えるキスが、
ーー思考も、何もかも奪っていって。
「はっ、・・ん」
反射的につむった目の中は暗闇。
顔に触れるそいつの柔らかい髪や、
鼻腔をくすぐる匂いに、体の熱が上がっていく
ーーー最後にちゅ、と小さなリップ音を奏で、
長時間のそれは幕を閉じた。
「ハァッ、ちょ、・・何」
「やっぱこれが一番いいな」
「・・・はあ？」
今や赤くなっているであろう私の顔を見て、
数度頷いたそいつは、またしても体をベンチへ
投げ、ダラシなくもたれかかる。
「ーーーキスなら黙らせられるしお前も時間を
忘れられるし、いい案だと思わねーか」
「・・・ッ、何言ってッ、」
「これからは活用してして行こーな」
「こんなとこでそんな笑顔いらん！！！」
爽やかスマイルとは、私にとってはもはや
恐怖の対象でしかないわけで。
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シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます！最後までおつきあいくださって本当にありがとうございました！新作の方も盛り上げてまいります！ (2017年1月30日 22時) (
レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 完結おめでとうございます！やっぱり夢主ちゃんは夢主ちゃんですね！私もこんな人が周りに居てくれれば…。新作、頑張って下さい！では今から新作の方に行ってきます！ (2017年1月27日 22時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 手刀さん» ありがとうございます！嬉しいです！新作の方も盛り上げていきますので、とうぞお付き合いいただけると嬉しいです！ (2017年1月27日 20時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
手刀(プロフ) - 完結おめでとうございます。この作品にはとても楽しませてもらいました。新作の方も応援させていただきます。 (2017年1月27日 18時) (レス) id: ed7689e827 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます！直しておきます！ (2017年1月22日 20時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年1月12日 1時
