負の連鎖 ページ19
「あぁああもう!なぜこんなにスケジュールが押してるの!?」
もちろん答えは一つだ。
先日資料を任せておいた隊士の一人が寝込んで
しまい、業務が滞っているからだ。まったく、
鍛錬が足りない。貧弱だな最近の男は。
まあとにかく、その業務はいろんな人に分担を
回して・・そうすればまたしても違う業務に
影響が出る。私は今、負の連鎖から
抜け出せないでいる。
今は用事を済ました帰りであるのだけれど、
この帰路を行くのすら面倒になってきた。
こんな時こそドラ◯もんのどこでもドアが
ほしい。の◯太くんの悪巧みなどより
私のスケジュール調整に活用してほしいものだ
ちらりと見やった腕時計の針は、
そろそろ21時を回ろうというところか。
「あー・・、明日のスケジュールも調整して。
この際いくらか総悟に回してやろうか」
こんな遅くに街を徘徊するなど、夜間巡回の
時以外にはあってはならないことだ。眠たいし
夜の肌寒さに、白い息を吐き出しながら
道を急ぐスピードを上げた時。
「ーーお姉さんお姉さん、寄ってかない?」
「あぁん!?」
ポンポンと肩を叩かれて振り返れば、
ド派手なスーツに身を包んだ男が一人。
触られたことについてまず怒りゲージはMAXに上がるわけだが、そのチャラついた格好に
さらに眉をひそめてしまう。
「・・・あのさ、暇なら寄ってってくんね?
マジ頼むって。金もらって成果なしじゃ依頼人にメンツ立たねーし。何より一緒に店手伝ってるメスゴリラが咆哮する寸前なんだよ」
「はい?」
夜の冷風に銀髪を揺らすその男は、よく見れば
生気を感じない。正確に言えば目が死んでいる
どこかで見たような。ーーあぁ、そうだ。
「・・・・魚屋で見たわ」
「死んだ魚の目?」
「それだ!」
「それだじゃねェ。一応初対面だぞ俺たち」
誘導したのはこの男である。結局自分で自覚
あったということだ。馬鹿だ。
ーーっていうか!!
「申し訳ないけど急いでるから!そんじゃ!」
「ちょい待ち」
「あぁもう何!?」
「俺今日ホストクラブの手伝いやってんだよ」
「あっそう。・・それじゃあ失礼します」
「いや待てってェェエエ!!」
生き急ぐのァよくねーよ!?とかなんとか。
余計なお世話である。
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シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!最後までおつきあいくださって本当にありがとうございました!新作の方も盛り上げてまいります! (2017年1月30日 22時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 完結おめでとうございます!やっぱり夢主ちゃんは夢主ちゃんですね!私もこんな人が周りに居てくれれば…。新作、頑張って下さい!では今から新作の方に行ってきます! (2017年1月27日 22時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 手刀さん» ありがとうございます!嬉しいです!新作の方も盛り上げていきますので、とうぞお付き合いいただけると嬉しいです! (2017年1月27日 20時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
手刀(プロフ) - 完結おめでとうございます。この作品にはとても楽しませてもらいました。新作の方も応援させていただきます。 (2017年1月27日 18時) (レス) id: ed7689e827 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!直しておきます! (2017年1月22日 20時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2017年1月12日 1時