【銀魂】オトコ×オンナ

めちゃくちゃ ページ9

「ーーつーわけで、先日世話になった
奉行所の江角Aさんだ！」

「「「お世話になりましたァァア！」」」




大合唱が起こる大広間。
ごつい男たちが四方を固めた空間は、何とも
異質である。ーーと、そんな中だからこそ
目立つシルエット。見覚えのある美女から
危機察知能力により咄嗟に目を逸らしたが

・・どうやら一歩遅かった模様。ーーばっちり
視線が交差した。



張り付いたという表現が正しいであろうその
完璧な笑みを浮かべたその人は、こちらに
歩み寄ってきて。







「ーーーお役人さん、この前はどうも。
ところで、・・私は釈放していいなんていった
覚えはないんだけれど」

「えっと、ですね」

「何でこんなことろにまだ元気なゴリラが
のうのうと生息してるのかしら？」








・・・・・うおおおお！怖ェェエエ！

こんな種類の恐怖はかつて感じたことがないぞ
要するに対処のしようがないということである



何か反論を起こせばたちまち殺されそうな
雰囲気に、ただただ固まった私。ーーと、









「ーーーまあまあ、その辺にしとけよお妙。
怖がってんじゃねーか」



沖田に負けないやる気のなさを滲ませる
間延びした声が私の耳を通り抜ける。

・・どうやら、視線を向けた先にいた銀髪の
その人が、愉快な仲間たちの一人なのであろう





「お前なァ、あいつだって必死なんだよ。
メスゴリラオトすのに」

「メスゴリラって誰ですか？」

「目の前の絶壁・・ごぶほ！？」
「死に去らせ腐れ天パ」






あぁ、なんていうか。

ーー今回のアクロバットな蹴りについては
ノーコメントである。相手方にも非がある。


とはいえまあ、・・煙が出るほどに人間の顔を
机にめり込ませるという大技をやってのけた
志村妙という女性に、私は恐怖しか抱けない。

ついでにいうと、血を垂れ流しながらも文句を
こぼしつつ何でもないように起き上がった
その銀髪にも恐怖しか抱けない。



そんなこんなで翻弄する私の肩に
ポンと軽く手を置いたのは、この状況に何の
口出しもしなかった沖田であって。






「ーーな、愉快な仲間たちだろィ」

「どの辺が愉快なの！？ねえどの辺！？かなり
血みどろだけど！スプラッタなんだけど！」

「あんなになってもピンピンしてるくれェ
頑丈なところ」

「納得できるかァァア！」






ほんと、ーーどうやら真選組というのは、
外部との繋がりまでめちゃくちゃらしい。

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