【銀魂】オトコ×オンナ

結論付け ページ37

「坂田さん」
「何だ」

「・・あれは、どういう状況だと思う？」



私たちが座る席のそばに設置された大きな窓
から、先ほど沖田の姿が確認できた。

ーーのだが、問題が一つ。









「・・単純に見て、ーーー浮気じゃね？」
「ごぶっ、」






・・・何とそいつの隣では、竜宮城にでも
座っているような美人が、歩いていたのだ。






「わ、私の恋愛値が低すぎた！？呆れられた！？沖田ごときに呆れられた！？」


「ま、一ヶ月半も股開かねェ女なんざ早々に
乗り換えて正解だな」

「オイ！！」




もうそろそろ目の前の男には手錠をかけたい。
ーーでも今はそれどころではない！！









「・・・で、こういう場合どうすれば？」
「とりあえず殴り込みだな」

「いやそんなアグレッシブな方法じゃなくて」




できれば平和的解決を頼みたい。
一応こっちは警察である。

これまで幾度となく情緒不安定のレッテルを
貼られ続けてきたが、ーー本当に不安定だ今は








(・・混乱が大きくて、怒りも湧いてこない)




こういう場合、怒り狂って抗議の一つでも
入れるのが一般的ななんだろうが、

・・・どうやら私は、この事態に
至極納得の意を持ってるらしかった。









(ーーー私も、悪い気がするしなァ)




沖田の気まぐれはいつものことだろう。
フラリフラリと、自分の好きなところに
いくのだ。

それをわかっていて、注意してつなぎとめて
おかなかった私も悪いのかもしれない。
坂田さんのいう進度の遅れも私のせいらしいし





・・ーーそんな考えをごっちゃごっちゃと頭に
抱え、私は窓の外へと視線をはわせる。

二人は、もう既に人混みへと消え去っていた。


それにどこか、寂しさと少しの後悔を
滲ませながら。・・窓から視線を外した








「・・いいのか、追わなくて」

「いいですよ、何してもあいつの勝手だし。
ーーそれに、パフェ奢るって約束ですしね」





それに今追ってしまえば、一緒にいた女性まで
恥をかくではないか。

そんな思いを付け足しで告げるれば、
坂田さんは頭をガシガシとかいて。





"本当、お人好しだな"と呟かれてしまった。
それに対しては愛想笑いを返しておく。









．









(ーーーまだ、・・混乱してるんだな、私)








脳内を回る沖田と美女の映像を反復しながら。

この状況に対して、やけに冷静な自分に
そんな結論付けをした。

悪い芽→←縄文時代

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