【銀魂】オトコ×オンナ

人間の女 ページ32

「ーーお前は今日非番だろうが。非番ってのァ
職場から離れて休むためにあるもんだろィ。
なのにテメェの頭は仕事ばっかだ。

挙句自分の身なりのことまで仕事挟んでちゃ
キリがねーや」




肩をすくめるそいつ。ーーつまり、それって。

沖田と、ネックレスを交互に見つめて。







「ーーーまあつまり、・・非番中のテメェは
警察でも侍でもなく、一匹の雌豚ってことで
いいじゃねーかってこった」

「いや私人間の女ァァア！！」




途中少しジーンとしてたのに！
キュンとしたのに！

おかしいよ！だって最後の方すでに人間じゃ
なくなってる！メスってオイ！豚ってオイ！









(ーーーで、でもまあ、言い方はともあれ、)






頑なに肩書きから離れようとしない私のこと
気遣ってくれた、のかな？






(・・・・もっと素直に言えばいいのにさ)





手元に目線を移せば、ーーネックレスが光る。

自然と口角が上がってしまうのは不可抗力だ。
だってこいつの気遣いなんて珍しいし。







「どうでィ。気に入ったか」

「え、あ！・・うん！すごく！」


「よかったな。ほしい首輪が手に入って」
「誤解生むから！！」




心なしか満足そうな沖田は、
ふん、と一つで笑い。







「ーーー何言ってんでィ。誤解なんざ一つも
ねーだろィ」

「・・は？」





にやり。・・そろそろ見慣れてきたその笑みに
なかなかいい予感を覚えられない









「ーーそれ、俺が飼ってるっつー証だからな」




そしてこういう場合、その予感は裏切られた
試しがないのだ。







「飼っ・・！ペットみたいに言うな！」

「ペットじゃねーか。雌豚なんだから」
「まだいいますか！」

「首輪もらって、喜んでんだから素質あるぜ」


「私をことごとくそっちに導こうとするの
やめてくれるかな！？」





チッ、と。

・・・舌打ちしやがったなこいつ。








「ーーーでもまあ、・・ありがとね」

「これでちったァ人間の女に近づけるな」
「だから人間の女ァァア！」





ほんと、いい雰囲気やら何やらとは
まったくもって縁がないな、私たちは。








「これで主導権は取り戻した」

「・・何の話？」

不干渉すぎ→←言葉足らず

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