【銀魂】オトコ×オンナ

クソ真面目なこと ページ30

ショッピングモールとはよく言ったもの。

普通の店と何が違うんだとこれまで少しバカに
していたことを反省した。





「うわっ、見て！すごいよこれ！綺麗！」

「何がすげーんだ。ただの首輪じゃねーか」
「ネックレスゥゥウ！！」





こいつあっちの趣向しかないみたいだ。
でも全くもって首輪とかそういうのじゃなくて


煌びやかなアクセサリーがたくさん並ぶ店先で
見つけたのは、シンプルだが宇宙をモチーフに
した上品な作りに惹きつけられた。






「つか、お前んなモンつけてたことねーだろ」

「つ、つけてるのと興味あるかは別でしょ！」


「どうせ、いっつも"あ〜可愛い〜"とか
"素敵〜"とかそんな感想だけもって、
店頭眺めるだけで結局買わねーんだろ」

「・・・」

「図星だな」




何てこった。結構しっかりぴったり読まれた。








(ーーーだって、)





オシャレなんて柄じゃないし。

私がこれを、つけたところで、私に似合うかと
言われるとそれも違う。職業柄オシャレという
概念も必要ないし。・・わざわざお金をかける
ほどのことでは・・、ーーなどなど。

結局吟味した結果、雑念が入って
いつも買うのを見送ってしまうのだ。








「そういう沖田だって、こういうのには
疎いでしょーが。人のこと言えた義理？」

「あえて知ろうとしねーだけでィ」
「疎いと同義だよそれは」




ああ言えばこう言う戦法かこの野郎。








(・・・でもまあ、それもそうか)




先程にも言った通り、私たちにオシャレなど
あってもなくても関係ない感性だし。


ーーーこいつもそうだが、剣の道を進む侍に
余計な思考は必要ないのかもな。









．









「・・・ッ、いっだああ！？」




勝手に納得を得ていた私を襲ってきたのは
額を襲った痛み。

どうやら沖田の指によるデコピンだったらしい


・・手加減なしか！！






「な、何すんだいきなり！！」

「今クソ真面目なこと考えてたんだろィ」

「・・へ？」



「侍として刀を振ることにおいて、
余計な思考は必要ないんじゃないか、とか」


「いつも思うけどお前のそれは何能力？」




本当、ピンポイントで私の頭覗いてくる。
単に勘がいいにしてはあたりすぎだ。







「・・まあとりあえず、ーー今のテメェは
侍じゃねーだろィ」




呆れ顔でかけられた一声は、それ。

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