【銀魂】オトコ×オンナ

つまるところ ページ26

ツッコミの疲れでため息をひとつ。

頭を打ったという理由で１日だけ入院を
強いられた病人に何てことさせるんだこいつ






「で、ーーーこの俺の手を煩わせたんだ。
それ相応の返しを期待していいんだな」

「うっわあ、予想通りの言葉」




その上、心配のかけらも見せず自分の利益を
貪り食らうとは、・・恐ろしい子である全く。







「・・私たち、懇意な仲じゃん！
なら別に当たり前だよね！？助け合いとか」


「助け合いっつーとアレか。始末書書くの
手伝ってくれたり焼きそばパン買ってきて
くれたりするアレか」

「それはパシリだ！」




こいつの途方もないであろう量の始末書を
片付けるのも昼食のために売店に走らされる
後輩みたいな扱いを受けるなんてごめんだ。

ちゃっかり地獄を押し付けようとするとは
やはり魔王である。







(ーーーとはいえまあ、)





本意ではないといえ、沖田に助けられたのは
事実であって。それに対してのお礼と考えれば
まあ確かに果たさなきゃいけないかなと
思うのだ、一応。・・・うーん、どうしよう。







・・・と、ぼんやりと目的もなく開いていた
私の目がその時、ーー二人の若者を見つけて。

どうやらカップルらしい男女の睦まじい様子を
観察して少し。





ーーー閃いたのは、至極普通の事だった。








「ーーーよし、・・んじゃあ次の非番には、
あんたの好きなとこに付き合ったげるよ」







つまるところ、デートである。

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