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淡々と ページ15

「万事屋って、坂田銀時さん?・・あの人が何だって?」

「わからねーのか。やっぱバカだな」
「誰もわからんわ!!」





呆れ顔がむかつく。バカとは聞き捨てならない

文句は山ほど出てくるのだが、ーー今解決すべきは、沖田の言動の正体である。





「・・てかどういうことかはっきり言ったら
どうなの?アンタいつまでもネチネチクドクド
やってる女子ですか」

「それが人にものを頼む態度か」
「理不尽!」




そんな、私が懇願してるみたいな言い方は
よしてほしい。別にそういうわけじゃない。

ただまあ、ーーーこいつが私のせいで怒ってる
なら?少しくらい話聞いてやってもいいかなと
思っただけであって。








「んじゃ、バカなAにもはっきりしっかり
わかるように単純明快に言うと、だな」

「そろそろ酒瓶でその軽そうな頭割りたい」





どこまでも失礼かつむかつく沖田。
ーーしかし、なぜだろうか。







(・・・さっきより、楽しそう)



不機嫌感は拭えないとしても、覚えのある
悪戯めいた笑みが見え隠れしている気がした。


まあとにかく、理由とやら・・万事屋の
坂田さんが絡んでいるらしいそれを、
聞いてやろうじゃないか。



どこか楽しくなってきた私は、いまだに視線が
合うことはないそいつの横顔を見上げて。

ーーそして、








「平たく言うと、嫉妬したんでィ」







何でもない様に、・・いつも通りの淡々とした
声色でさらりと告げられた言葉を、ーーしかと
聞いた。









「ーーー・・え?」






静けさと少しの風の音がまざったその空間で
落ち着いた声が反響するのは言わずもがな。

・・そして、はっきり聞こえたそれが
聞き間違えようのないことも、言わずもがな。








「どういう、こと?」

「ーーーまだわからねーってんなら、
テメェは本物のバカでさァ」





コップに溜まっていた残りの酒を一気に
飲みほした沖田は、喉仏をごくりと上下させ

・・酔いで赤らんだ顔を、ゆるりとこちらに
向けたのだ。








「えっ、と」





例えば、私が一瞬にして期待を抱いた答えを
ここで発したとして。

ーーそれが、正解だとは限らない。




間違いへの恐れから、ただしばらく閉口していた私に、沖田は大げさにため息をついて。









「・・・・・惚れてんでィ、テメェに」





さっきと同じ様に、ーー至極彼らしくさらっと
・・その言葉をつむいだのだった。

ドッキリ?→←わかりづらい



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設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 警察   
作品ジャンル:アニメ
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ゆきふく(プロフ) - 心臓バックバクでした……ありがとうございます……!!!! (3月28日 2時) (レス) @page49 id: c898271006 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 槊さん» ありがとうございます!楽しんでいただけたいれば、嬉しい限りでございます!最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました! (2016年10月17日 21時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 完結おめでとうございます!やっぱり沖田さんにはドキドキニヤニヤさせられますね…(*´ー`*)シアワセ シュシュさんの夢主ちゃんは本当キャラ濃くて可愛い子ばっかりで面白いです!そして毎回のツッコミ技凄いです(笑) (2016年10月17日 15時) (レス) id: e0258c611f (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - Fuさん» 嬉しいです!最後までお付き合いいただいて、本当にありがとうございました! (2016年10月16日 22時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ボロネーゼさん» 本当ですか!本当に嬉しいです!楽しんでいただけていると知って安心しております!ありがとうございました! (2016年10月16日 22時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2016年10月5日 19時

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