【銀魂】オトコ×オンナ

いろっぽい ページ11

「すみません・・。銀さん酒癖悪くて」

「マダオの極みアルナ」





私への謝罪を表した少年と、銀髪のその人を
見下ろし無感情に台詞を投げ捨てる少女。

果たしてその正体は、銀髪、ーー坂田銀時さん
と共に万事屋なんてものを営んでいる従業員
なんだとか。

そしてその少年、志村新八君が
あのアクロバットな美女の弟だと。・・成る程

沖田が身内と揶揄したのも頷ける。
なんとなく人種が同じ気がする万事屋面々。






(ーー特に、この少女)




無限に繰り出される食欲に圧巻である。

たちまちカラになっていくお皿を眺めながら
苦笑する。周りは周りで、いつものことなのか
対する反応は新八君の放った「食べ過ぎだよ」
の一言のみ。

ーーーいやそれ食べ過ぎの域超えてんだよ！





志村妙に目を移せばにこやかにゴリラと
ボコスカを繰り返しているし、・・こりゃもう






(ーーー・・カオス)




そのワードにつきる。




現実逃避にまともな人を探してみれば、瞳孔と
タバコはどうであれ、・・無言で酒を煽る
副長殿が見えて。


・・・もうだめだ。このままではこのカオスに
体が慣れてしまう恐れがある。そんなことに
なってみろ。これからの人生に影響が出る

ーーと、消去法なるものを使用した結果
土方さんに話しかけることが決定した。


まあ睨まれようが何だろうがこの際関係ないと
早速立ち上がったとき、









「ーーおい、」「・・ッ、わ、」





突然声をかけられたことにも驚いたが、
この声があまりに低く不機嫌そうだったことに
二重に驚いてしまう。






「・・おき、ッた」




目を丸くしてその姿を見る。ーー何ていうか、
うん。そういや数時間振りだな、こうして
言葉をかわしたのは。









(ーーーッ、てか・・)





思わず、目をそらす。



単純にアルコールに当てられたせいなのか、
それとも私の目がこいつを美化しているのか。

・・それは明確にわかるわけではないが。







(ーーーそれにしては、色っぽいというか)




いつも見慣れているはずのその顔が、
やけに艶やかに見えたのである。






疲れで多少の眠気を伴っていた私の脳は、

ドクンドクン、と激しく暴れだした心臓に
合わせて、・・一気に覚醒した。







(・・やばい、な)






同職であるというだけのそのガキ男を、

艶やかだと、・・ーー色っぽいと感じ、
こんなにも胸を、高鳴らせるなんて。









．









(ーーーもう、・・こりゃ、惚れてるわ)

不機嫌そうな→←面白くない

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