【銀魂】嘘好き少女の本音

綺麗？ ページ9

「私ね、綺麗な女の人って嫌いなの」

「はあ・・そうですか」






気づいたときには、談議が始まっていた。
なぜこんなことになったんだろうか、と
内心焦りながらとりあえず耳を傾ける






「ーーー私はブサイクだから」




布で覆われた姿では、口元のみしか確認できないが、その女は少しの憎しみをにじませていて







「・・ちょっと綺麗に生まれたからって、
私たちのこと見下しちゃってさ」

「・・・"私たち"？」

「あぁ、仲間がいるのよ」





仲間が、いる。
つまり、一人じゃない。重ね重ねピンチだ私。





「ーーみんなで、復讐してるのよ」




心底楽しそうに、そう言い切った女に、
はあ、と苦笑い。ーーと、








(・・・・あれ？)




ふと思い出したのは、
先日トシから渡された資料。

被害女性たちの身元や写真も貼り付けられて
いたそれ。・・たしか、



(・・妙にお綺麗な方ばっかりだった気が)



まさしく美女だというに相応しい人たちが
顔を連ねていた気が。・・あれ？







(え、・・まさか。・・・まさか！)




よぎった考えに、血の気が引いていく。









(この人達集団通り魔事件の犯人んんん！？)





不幸が不幸の兄弟たちを呼び込んでる。
私を引きずり込もうとしてるぅぅ！

・・それに、犯人が女性の集まりだったなんて






「やっとわかってくれたみたいね。・・ふふ」

「そ、そうか！！・・私が絶世の美女だから
こんなところに連れてこられて、」

「貴女は少し間違えたのよ。・・まあいいわ」
「おい！！」




だったら殺さなくてよくね！？
私解放されてもよくね！？・・いやでも帰って
言い訳するときに困る。美しくなかったから
無事です、って！悲しすぎる！









「ーーーさて、始めましょうか」
「ちょいタンマァァァ！」






葛藤の最中に鳴り響いた死へのゴング。

仲間が来るんだろうか。
扉の向こうから足音が聞こえてきたところで、

私は手錠を力任せに引っ張ってみるが、
健闘むなしくガチャガチャと鉄の擦れ合う音を
奏でるだけで終わり。






彼女が懐から刃物を取り出したと同時、
ーーーーどうやら、お仲間が到着したようだ









(やばい。・・死ぬ、かも)




これから訪れる運命に、ーーひとまずぎゅっと
目を瞑った時。









．









．









「どーもォ。・・万事屋銀ちゃん
時間外営業でーす」




明らかに、女ではない声がひとつ。

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