【銀魂】ハンター

完全に故障 ページ26

ー沖田サイドー




腕を掴まれて逃げ道もない。

・・・が、こんなピンクの原っぱに
いては身がもたねェ。



正直、一刻も早くここから立ち去りたい。








「ーーー綺麗」




そんな俺を差し置いて、そいつは一言
そう呟いたのだ。


思わず視線をむけると、

隣にある横顔が、花火の光で暗闇に
照らし出される。








(ーーーーこいつァ)




こいつァ、超ド級のマゾだ。
変態でウルトラスーパーに空気読めない雌豚

おまけに裏世界で働く忍び。





そんなこいつが、
普通の女に見えるなんざ・・・、

俺はどこまで頭を故障すりゃ気がすむんだ。









「・・・・よかったよ。沖田とみれて」




そして続けざまにそんなことを言うもんだから
とうとう俺の頭は完全に故障した。









「ーーーこういうのも、たまにゃいいかもな」





らしくもねェこんなことを吐いちまうほどに。









.









「沖田」


「あ？」






花火の音が響き渡り
どうやら一番の盛り上がり部分に達したらしい

次々と咲く大輪の花。



その音に、光に紛れて
いつもよりか細いそいつの声が聞こえた。









.









「ーーーー沖田総悟、お前が好きだよ」

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