悪運尽きず ページ21
ー沖田サイドー
我ながらどうかしてると思う。
こいつのことだ。約束をすっぽかしたって
放置プレイだ何プレイだと喜ぶだろうに。
のこのこと潔く、しかも所望された浴衣まで
身につけて、この会場に来ている。
ーーーーまあ、こうして俺がおかしいからこそ
今回はこいつに付き合ってるわけだ。
自分の中で渦巻くものが何なのか、
はっきりケリをつけるために。
「やっぱ祭りといえばたこ焼きか!!
じゃあ買いに行くぞ」
「テメェ一人で買ってこい」
「バカ言うな。一緒に行くに決まってるだろ」
言葉とは裏腹に、遠慮がちに俺の手首を
つかんできたそいつは、
自分の行動だというのに、
勝手に頬を染めている。
一丁前に、こいつも女だということか。
.
「お、無事お誘いは成功したみてーだな」
「あ、沖田さんAさん、こんばんは」
「うげっ、胸糞悪い連中にでくわしたアル」
さて、俺の悪運はどこまでつきまとうのか。
女の二人きりのこの状況で、
3人組に会うというのは。
「おぉ!久しいな!」
「本当だったんだな。
沖田くんとうまくいってるって話。俺ァ
てっきり、ストーカーの戯言だと思ってたが
・・・ふーん。あの沖田くんがね」
どうやら、俺にとっては不都合極まりねェ
勘違いまでされているらしい。
「旦那、勘違いはやめてくだせェ。だいたい、
あんたがこんな祭りこの雌豚に紹介したり
するから、こうして俺が被害被ってんですぜ」
「だって、Aがお前とデートしたいっつー
からよ。てっきりもう引っ付いたのかと。
・・あ、予定か」
「んな予定どこにもねーです」
旦那に言ったはずだが、もれなくそいつも
わかりやすく負のオーラをだしてうなだれる
バカか。それともアホか。
「銀ちゃん、そろそろいこうヨ。こいつらと
いるせいで食欲失せたアル。もうあとたこ焼き1000箱くらいしか入らないネ」
「どこが食欲失せてんだよ化け物娘!!
ふざけんじゃねーぞ!!」
「ちょっと二人とも!こんなところでやめて
くださいよ!」
もう付き合ってられねェ、と
そいつの姿を探す。
「ーーーあ、おい!」
見つけた後ろ姿は、どうやら向こうで始まった
らしき宴に引き寄せられているらしい。
「・・・・ありゃあやべーぞ」
「旦那?」
呆れた俺の耳に、旦那の低い声が聞こえた。
116人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シュシュ☆☆(プロフ) - あきなさん» ありがとうございます!読んでくださって本当にうれしいです!楽しんでいただけいれば光栄です! (2016年8月8日 11時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
あきな - 完結おめでとうございます!シュシュさんの作品好きすぎて全部読みました!全部好きです!これからも頑張ってください新作楽しみにしてます! (2016年8月8日 9時) (レス) id: 1d040332a1 (このIDを非表示/違反報告)
銀晋豆腐(プロフ) - シュシュ☆☆さん» お疲れ様でした!新作、楽しみにしています(^^)/ (2016年8月2日 19時) (レス) id: fecd2e8dd8 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ゆうゆう^^さん» コメントありがとうございます!またどこかで番外編集みたいなものも作ってみたいと思います! (2016年8月2日 9時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 槊さん» コメントありがとうございます!何とか完結です!沖田くんがかっこ良くかけていれば幸いです!最後までおつきあいいただけき、ありがとうございました! (2016年8月2日 9時) (レス) id: 61b42241f1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年7月23日 23時