【銀魂】一生ものにつき

雰囲気の違い ページ11

ー土方サイドー



やっと手に入ったのは、
Aの親に関する情報

さきほど奉行所から連絡が入り
資料を受け取りに行っていた。





「早ェとこ確認しねーと、・・・・は？」






茶封筒と一緒に部屋に戻った俺の目に
飛び込んできたのは







「ーーーえ、何してんだ、こいつ・・」




いまいち状況が飲み込めないが、
そこにいるのは間違いなく、A本人だ。

ぐっすりと眠ってしまっているらしいそいつは
畳の上で丸くなっていた。






「・・つか、」



・・・・・・・・いつもと雰囲気ちがくね？

変な違和感を感じて、まじまじと
観察してしまう。




いつもは隊服か、地味めの着物を着用している
ことが多いはずだが、今日のそいつは丈の短い
淡いピンクの布に身を包んでいた。それに、








「・・化粧か、これ」




全体的に上品で、色っぽい。
ほんのり色づいた艶やかな唇が目に入り、
ーーー思わず息を飲んだ。








「ッ、・・・ったく。
仕事サボって何してんのかと思えば」





今日頼んでいた書類が届いていないことを
思い出し、合点がいった。

何が目的か知らねーが、どうやらこの格好の
準備をしていたらしい。








「ーーーおい、A」




ひとまず、こんな格好の女をここにおいて
おくわけにもいかず。

トクリと跳ね上がった心臓を無視して
軽く揺すってやれば
Aは小さく声を発して身じろいだ。







「んー・・・、」
「寝ぼけてんじゃねーよ。おきやがれ」






ゆっくりと開いた寝起きの瞳が
俺の姿を捉え、次の瞬間、大きく見開かれた









「トシ・・・・・・え！？トシ！？」

「な、何だよ」




がばりと起き上がったそいつが、
突然アタフタとし始めたのだ。






「い、いや、あの・・その、これは」




そいつの真っ赤に染まった頬を確認し、
軽くため息をつく。









「ーーーー・・これは一体どういうこった」

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