【銀魂】先天性ブラックシンドローム・続

気合 ページ2

今日は数週間ぶりの依頼が入り、
私を除く3人は気合十分である。





「何の依頼？随分楽しそうじゃない」

「金持ちの屋敷の蔵掃除」
「帰る」
「ダメに決まってんだろ」





そんなの、私に得がないもの。
蔵掃除？何それ





「でも、金持ちの蔵ってことは宝の予感ね。
友好的に脅してうまくいただきましょ」

「友好的に脅すって何。その時点で友好的も
クソもねーだろ」





「ま、まあお金持ちの家ですから、
依頼料ははずむと思いますよ」

「酢昆布百箱も夢じゃないアル！」
「そんな酸っぱい夢に金使うかよ」





とにかく、みんな気合十分。

万事屋の仕事を手伝うと言ってしまった手前
ここで面倒だと逃げるのもいかがなものか。




一人で帰ろうとすれば、あの男に「あれ？お前
もしかして掃除もできねーの？」と挑発を
受けるに決まってるし。

その挑発に乗って「やるわよ」とついていけば
この男の思い通りになっているようで癪だ







(・・・行くしかない)





いろいろ考えた末、
結局潔くついていくのが一番無難な策である。







「ねえ銀時さん」

「あ？」




2人のガキにばれないように、
その人の耳元に口を寄せて。








「ーーー給料でたら、私に服、買ってよ」
「やだ」

「は？」





やはりだめか。こいつに甘え声など
通用しない。







.








「ーーーあ、見えてきましたよ」

「おおお！豪邸アル！！」

「この家売ったらいくらになんだろーな」





内心で舌打ちをかましながら

絶対買わせてやる、と、3人とは違う意味での
気合を込めたのだった。

反転→←気恥ずかしさ

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