勝負の行方 ページ14
久々に感じたその人の体温と匂いに
ひたすら速くなる鼓動を抑える。
自分の言った言葉の意味がわからないわけでは
ないが、・・いざとなると緊張するものだ
体を固くして銀時さんの反応を待っていれば。
.
「・・・あ、そう。・・ーーーじゃあ、」
銀時さんの口元がカーブを描いたことを確認
した直後、・・・自分の体が、ソファに沈む。
「え、・・・ッ、」
そのまま、首筋をツーっとその人の舌がなぞり
ひねくれた銀髪が、私の輪郭に触れる
「ちょ、今?」
「ーーーったりめェだろ。男ってのァ許しを
もらえりゃいつでも始められんの。わかる?」
顔を上げたその人は呆れた声を上げる。
見下ろされるというのは心底腹の立つことだが
・・今は、そんな苛立ちを感じる余裕もなく。
「神楽は風邪が治った勢いで友達の家に外泊。
新八は姉貴と買い物。・・・ガキどもが
二人ともいねェことなんざ滅多にねーんだぞ」
熱を帯びた目に見つめられてしまえば、
ーーーートクンと大きく鼓動が跳ねる。
「良いっつったのはテメェだしな」
そりゃ、そうだけども。
このままでは、この男の雰囲気のままに
流されてしまう。それは何ともシャクである。
上に見える憎たらしい顔に、ふっ、と微笑み
.
「ーーーいくら私がビューティフルガール
だとしても、理性くらい制御してよ。
良い歳こいてみっともないわよ」
そして、仕返しに頬に手を添える。
一瞬体を固まらせたその人は、体温が急上昇。
引きつった笑みをこちらにむけ
余裕だなオイ、と。
「ビューティフルガールって自分の株自分で
上げたからにゃ、俺のこと満足させねーと
承知しねーぞアウトオブガール」
「耳腐ってるの?」
多分、お互いいつもの見栄っ張りを
炸裂させているわけで。
この勝負に決着がつくことはないのだと、
二人ともわかってる。
.
「・・・っ、ん」
区切りなどついていないのに、
突然降ってくる深い口づけは不意打ちで。
着物の帯の端をスルリとほどいた手によって
ーーーー・・それは、強制執行されたのだった
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シュシュ(プロフ) - にゃんこさん» コメントありがとうございます!銀さんカッコ良くかけていれば幸いです!最後まで読んでくださりありがとうございました!次回作も頑張ります! (2016年1月4日 18時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - みーへるさん» コメントありがとうございます!最後まで読んでくださりありがとうございました!次回作も頑張ります! (2016年1月4日 18時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ(プロフ) - ばななんさん» コメントありがとうございます!ギャップ書くの楽しかったです…!!今年もよろしくお願いいたします! (2016年1月4日 18時) (レス) id: 3d9f014fa5 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - 完結おめでとうございます!腹黒系夢主ちゃんがここまで銀さんとラブラブになるなんて…すごく面白かったです(*^▽^)/次回作もチェックさせてもらいます! (2016年1月4日 17時) (レス) id: 4e6217db41 (このIDを非表示/違反報告)
みーへる(プロフ) - すっごく面白かったです!強気な夢主ちゃんと万事屋メンバーの絡みが好きで毎日更新されるのが楽しみでした。次回作も楽しみに待ってます!! (2015年12月26日 23時) (レス) id: 2bfd9802d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シュシュ | 作者ホームページ:
作成日時:2015年12月18日 17時