【赤髪の白雪姫】紅く色づく銀世界Ⅱ (ページ9)

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#57 ぎゅっページ9

＊・白雪side・＊

白「♪〜」

今日は、特別な日。
薬草を手入れしながら、思わず歌を口ずさむ。

ゼ「よう」

入口のところに腰掛けているゼン。

ゼ「さっき城内で会ったろ？そのまま顔を見に来た。

歌ってるのは初めて聴いたな」

頬が赤くなる。き、聞かれてた......
恥ずかしくてゼンの方を向けない。

ゼ「いや声をかけなかったのは悪かったが...
そんなに恥ずかしいのか？」

白「...えーと、あとでゼンにも伝えてもらうつもりだったんだけど

今日、これから楽しみな事があって」

ぎゅ

ゼンにいきなりぎゅっとされて、また赤くなった。

＊・＊・＊・＊・＊

『白雪！』

私達を迎えに来てくれた白雪に駆け寄って抱きつき...

『久しぶり』

にこっと微笑む。
ユズリも白雪に手を振りながら向かってきた。

ユ「白雪ちゃん！！」

鈴「お久しぶりー」

キ「おーいた」

白「お久しぶりです！ユズリさん、鈴さん、キリト君！
Aも！！

ポニーテール似合ってるね」

そう。今日は髪を結んでいる。

リリアスでは首元が寒いから下ろしてる事が多いけど、
王都は温かいからひとつにまとめて来た。

白雪はぎゅっとしたまま、
私と顔を見合わせて満面の笑みを向けてくれた。

『えへっ今日ね、お菓子を作ってきたの！
あとで皆で食べましょう』

白「え！ほんと！ありがとう A。楽しみにしてるね」

白雪に案内され薬室へと向かう私達。
まぁ私は案内されなくてもわかるんだけどね。

(変わってないなぁ...兵の方々も見かけた事あるし)

顔見知りの衛兵達にぺこりと礼をしながら
皆で城内を歩いていく。