#30 ミラシア領 ページ31
コンコンコンッ
2回目のノック。
イ「失礼する。目が覚めたと聞いてな。
少し様子を見に来たんだ」
『お気遣い大変嬉しく思います。先日は、貴方のことを
イザナ殿下だとは知らず...無礼をお許し下さい
ここまで運び、面倒を見て頂き...ありがっむぐ』
イザナ殿下が人差し指を私の口に当てる。
(え...？な、何故.....！？)
イ「感謝されるような事はしていない。
A。事態の把握が遅れてしまい、本当にすまない」
深々と頭を下げる殿下。
いやっ、そんなっ！この人陛下のご子息よ！？
クラリネス第一王子よ！？
『どうか頭をお上げください、殿下...』
＊・＊・＊・＊・＊
イザナ王子から、これまでの事を聞いた。
十数日前、イザナ王子の元に お父様から伝達が届いた。
そこに綴られているのは、
もちろん ティアリス島で起きている事。
報せを受けた殿下はすぐに城の薬剤師や治療師を連れ、
ティアリス島に向かった。
学者達は数日の間、島に滞在し研究を続け...
そしてわかったこと、それはｰｰｰ
原因が植物の毒素であること。
それも、かつて誰も見た事がない形の白い花弁をもつ植物。
ティアリスにのみ発見され、何故あるのか、
どういった要因で生息していたのかは未だわかっていない。
最も厄介なのは、毒素となる花粉が空気に溶け込むこと。
だからあんなに多くの人々が一気に発病したのだ。
ティアリス島で伝染病だと恐れられていたそれは、
全く 人同士で移ることはなくて。
イザナ様は、その植物を根絶させる事を決めたそうだ。
ガラクさんをはじめとした王城付きの薬剤師たちの力で
治療薬は完成し、一部の島民は救われた。
しかし、ティアリスの島民は8割が亡くなってしまった。
お母様とお父様も亡くなったと聞いた。
病にかかっていたのもあるが、亡くなった本当の理由は
症状のせいなのか、過労なのかわからない。
(けれど、最期まできっと...)
私の愛する両親は全力で病に立ち向かっていたと聞いて、
さすが私のお母様とお父様だと、誇りに思える。
やがてその病には、
原因が白い花弁の植物であること
主症状として みるみる髪や肌が白くなることから
《卯の花病》
と名が付いた。
植物も《卯の花》と名付けられ、現在では植物図鑑にも
詳しく記載がされている。
ティアリスで起きた悲劇と共にｰｰｰ
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りち(プロフ) - Mizunaさん» ありがとうございます！エールとっても嬉しいです...！✨️ ご期待に添えるよう精一杯頑張ります (2023年2月3日 5時) (
レス) id: 20e5e2012a (このIDを非表示/違反報告)
Mizuna(プロフ) - 続きを楽しみにしています！頑張って下さい！ (2023年2月3日 0時) (レス) id: 0ed3c8b7be (このIDを非表示/違反報告)
りち(プロフ) - さくにょさん» コメントありがとうございます！完全初投稿でオリフラも分からずにいました。ご指摘、感謝致します( 'ᵕ' ; ) これからも頑張ります💪 (2023年1月24日 22時) (レス) id: 4131e1e839 (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - コメント失礼します！赤髪の白雪姫好きなので嬉しいです！おりふら立っちゃってますよ💦応援してます！ (2023年1月24日 21時) (レス) id: b15bd042db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りち | 作成日時：2023年1月11日 23時
