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イケメンキツい。心臓に悪い。 ページ7

「氷、御早う」
いつも通りの接し方に俺は思わずびっくりした。
「はよ」
と、無愛想に返す。
もしかして、あれは俺の夢? 腐男子脳があまりにも酷すぎてついに自分自身も妄想に使った夢?
ぐるぐると混乱していれば、それが夢じゃないとでも言うように珀は相変わらずの低音ボイスで俺の耳に囁いた。

「この前、いきなりだったけど、さ、考えてくれると嬉しい、でも、簡単に手放すつもりはないから」

何てやつだ。

心臓がきゅっとした。
きっと今の会話は誰にも聞こえていないだろう。
むしろ聞こえててくれるな。
まさか珀があんなにもこんなやつだとは思っていなかった。
いや、俺の妄想の中だとこんなだけれども。
珀のほうを見るといつの間にか有澤君と話していた。
有澤君は分かりやすい位嬉しそうにしていた。
やっぱあれがいいんだよ、あれがいいんだよ!! ぐぅ、っと唸れば俺は机の上で突っ伏した。

「大丈夫?」

と、山内君が声をかけてくれた。

「大丈夫、大丈夫」

無理矢理笑顔を作って笑えば、俺はまた項垂れた。
どうしよう。
このままだと俺にとって最悪のパターンになる。
そもそも俺は腐男子で!! 男が好きな訳じゃない!! ぶんぶんと頭を振ればもう一度珀と有澤君のほうを見た。
何やらよく分からないが、さらりと珀が有澤君の髪を撫でていた。

『髪、さらさら』

『あ、んま触らんといてや』

こんな時でも腐男子の妄想は止まらない。
もう、最高。

ずっと二人を見ていると珀と目が合った。

少し気まずいので顔を剃らそうとした瞬間に、ふんわりとイケメンならではの微笑みを向けられた。

イケメンキツい。心臓に悪い。

よくわからないが、有澤君に悪いと思いながら、俺は教室を出ていった。

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設定タグ:BL , オリジナル , 創作小説   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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りんご(プロフ) - 誤字ごめんなさいw (2019年10月28日 20時) (レス) id: 92785b223f (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 腐男子視点の小説はあまり見ない方でしたが、少しもどかしい感じも含めて、とても面白がったし、いいお話だなと思いました!これからも頑張ってください!! (2019年10月28日 20時) (レス) id: 92785b223f (このIDを非表示/違反報告)
群青色の五月雨(プロフ) - 薄氷さん» コメント二度もありがとうございます!! やっと完結しました。ここまで見てくださりありがとうございました。誉めてもらえて嬉しい限りです。薄氷さんも小説頑張ってください!応援してます。 (2018年1月5日 16時) (レス) id: 227c123589 (このIDを非表示/違反報告)
薄氷(プロフ) - 完結おめでとうございます!!最後の最後まで面白くて、萌えが凄くて、素晴らしかったです、語彙力がなくてすみません。絵も楽しみにしています、完結、お疲れ様でした。 (2017年12月23日 14時) (レス) id: 6feeadb499 (このIDを非表示/違反報告)
群青色の五月雨(プロフ) - 真城双葉さん» 読みにくい小説ですが、読んでいただけらなら嬉しいです。コメントありがとうございました。 (2017年12月10日 2時) (レス) id: 227c123589 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:群青色の五月雨 | 作成日時:2017年5月28日 15時

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