03 空腹オンパレード ページ5
つい流れで言ってしまったが、私の横をにこやかに通って行った弁慶…じゃなかった、獅音さんにあいさつをし再び心を決める。
『私を弟子にしてください牛島さん』
「弟子…？お前は女だろう。バレーを教えてもらうなら女子バレー部に」
『ちがああう全然違いますそういうことじゃねえですバレー馬鹿！バカ利さんって呼びますよ！すんません調子こきました。何かこう…弟子です！』
「？？？」
お前は何を言ってるんだ？って顔をしてる牛島さん。
「まあまあ、どうせ賢二郎絡みでしょ？いいじゃん、師匠してあげなよ若利くん」
「師匠とは何をすればいいんだ？」
『え、いろいろ教えてくれたりとか……んー、勝手に見て学ぶので牛島さんはいつも通りにしててください！』
「？そうか。分かった」
私はルンルンとスキップしだしそうな勢いでマネージャーの仕事に向かう。
「おい、さっき牛島さんと何話してたの」
白布が話しかけてきた。嬉しすぎてお腹すいてきた。
『白布…それは嫉妬か！？』
「………」
『……ごめんてそんなゴミ見るような目で見ないで』
「なんでもいいけど、牛島さんにあんま迷惑かけんなよ」
『うぃっす』
くっ…牛島さんのように、私は成る！
部活が終わると大概の部員は白鳥沢学園の寮へと帰っていく。学校からも近く、栄養の管理された食事。運動部には最適な場所だ。お腹すいた。
「A、気を付けて帰るんだぞ。途中までは英太もいるから大丈夫だと思うけどな」
『はい獅音さん！お疲れ様でした』
そう言い、私はペコペコと頭を下げる。
そして唯一寮生じゃないセミセミさんと共に、帰路につく。
「前から思ってたけどお前って獅音とかにはめっちゃ腰低いよな。あんなペコペコして」
『だって先輩ですから』
「うん俺も先輩だけどな！」
元々寮及び学校に家が近いセミセミさんだが、私の家はもう少し遠い。方向は同じなので、毎日何かしら(主に白布)の会話を交わしながら帰る。
『白布って牛島さんのことめっちゃ尊敬してるじゃないですか』
「まあそうだな」
『だから私、牛島さんの弟子になりました』
「へぇー…は！？」
『私ってば天才ですね！』
めっちゃキメ顔で言う私に対し、驚きつつも頭を抱えるセミセミさん。
「お前の思考回路どうなってんだよ…」
『白布と付き合うためなら何でもします！スクランブル交差点のド真ん中で妖怪体操だって踊りますよ』
「やめてくれ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Blue Leaf x他2人 | 作成日時：2017年1月28日 9時
