30 黙って肉まん2つ頼んで1つくれる奴は良い奴 ページ37
とはいえ、そんな簡単にスパッと諦められる訳もないので、距離を置くことにした。というより、置かざるを得ない。
気まずいだろ普通に。
部活なう。
私はいつものように、明るく振る舞えているだろうか。
白布と私はお互い避けているため、もう、目は合わない。
いい!もういい忘れろ!
必要最小限で話さなきゃいけないことは話すけど極力目を合わせず。
当然のごとく、帰りはその事についてセミセミさんにつっこまれる。
「また押してダメなら引いてみよう週間なのか?」
『……そのことなんですが、私、白布に傘返します』
「そっかー……え???」
それはつまりどういうことだってばよって顔をしているセミセミさん。ウケる。
『前に私が言ったこと覚えてます?返すのは恋が叶ったときか諦めた時ってやつ』
「あ、ああ」
『諦めたんですよね。ていうか諦めざるを得なかったというか』
私はセミセミさんにある程度のことを話すと、セミセミさんは「そっか…」と小さく言い、それ以上は何も言っては来なかった。
迷惑って言われちゃったら仕方ないもんな。
セミセミさんはただ黙ってコンビニで肉まん奢ってくれた。優しさが美味い。
今日は帰ってゆっくり寝よ。
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作者名:Blue Leaf x他2人 | 作成日時:2017年1月28日 9時