【ハイキュー！！】白布と付き合うまでの話。【白鳥沢】 (ページ22)

今日:1 hit、昨日:12 hit、合計:50,220 hit

18　自販機良い仕事してると思うページ22

瀬見side

尾行に巻き添えくらった俺。川西は気を使って帰っちまったし、白布は見失ったし、なぜかベンチにたどり着くし。
チラッとAの方を見てみると、白布のことが気になって仕方ないようで、妙にそわそわしている。

「えっと…なんかごめんな」

『え、何でセミセミさんが謝るんですかむしろ巻き込んでしまってごめんなさい』

めずらしく真面目に謝るA。でも俺は全然迷惑だとは思ってないし、むしろ…いや、白布が他の女といるときにこう思うのはあれかもしんねえけど、ちょっと嬉しい。プライベートなA見れたし。楽しかった。
もちろんこいつと白布のことは応援している。でも俺だってこいつのことが好きなのだ。プライベートで二人きりってのは少し緊張する。

『てかセミセミさんといっつも二人で一緒に帰ってますけどプライベートで二人は初めてですねウケる』

なにがウケるのかは全然分からないが、Aは俺の肩をバシンッと叩きながら笑っている。良い手首のスナップだ。いや違うそうじゃない。なんでウケてんだ。

もしかして今日家を出た時、たまたま家の前を通った天童に上から下まで見られた後、憐みの目を向けられたと同時に鼻で笑われたのと関係したりしてないよな？べつに私服がダサいなんて思ってねえよなまさか。

いやそれより突然のボディタッチに心臓がドクンと跳ねた。いや叩かれただけだ落ち着け。べつにMに目覚めたわけでは断じてない。俺の思考回路忙しすぎか落ち着けよ残業手当払ってもらうぞ。誰に。俺に。は？

もういいんだよ一人コントは！！！！！！！！！

そんな脳内会話を繰り広げつつ、俺はAに緊張を悟られないよう勢いよく立ち、隣にある自動販売機へ向かう。

「何飲む？奢ってやるよ」

『いやいいですよ自分で出します！』

「いいって気にすんな、何がいい？」

『…じゃあ、ファンタグレープで』

「りょーかい」