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「ねぇ伊地知ー、明日から3日くらい休みにしてくれない?」
「え"、な…何故です?」
「えー?んふふ…聞きたい?」
聞きたくない。
伊地知の顔、全力でそう物語ってるよ。
失礼だなぁ。
ついさっき、
僕の彼女になったAを思い浮かべる。
あぁ…やっと、手に入った。
可愛いA。
キスした直後のあの驚いた顔。
…可愛すぎて、あのまま僕の部屋に飛んじゃおうかと思ったよ。
「めでたく出来た初カノと、甘ーい時間を過ごしたい僕の気持ち分かるでしょ?」
「は、はぁ…」
「早く終わらないかなー」
伊地知からドン引きされてるけど、
気にしない。
今の僕は何を思われようと、何を言われようと平気。
何でか分かる?
本当に、嬉しいんだ。
Aは僕(の顔)が好きなんだって知った時。
正直、何とも思わなかった。
見てくれに寄ってくる女は何人もいたし、
その相手を、
欲を満たすだけに利用する事も正直あったし。
でも、
そいつらみたいに寄ってくるでもなく、
ただ遠くから見ているだけでいいなんて。
面白いなぁって、
そう興味を抱いたのが最初。
顔だけでいい、
顔だけが好きだなんて、
普通は皆、嫌がるだろうけど。
僕にとっては、
それが何より響いちゃったんだよね。
御三家の血でもなく、
呪術師最強の肩書きでもなく、
僕の顔が、好き。
…そんな事素直に言えちゃうコ、
手放しちゃうのは惜しいでしょ?
「ご機嫌だね、悟」
「わっかるー?さすが傑ー」
「今君の彼女に会ったよ。まだ半信半疑みたいだったけど」
「…何も余計な事言ってないよね?」
「そこまでのお節介はしないよ」
両手を上げてそう笑った傑。
…まぁ、傑はそうか。
僕としたことが、取り乱す所だった。
「…本気、みたいだね」
「……そう見える?」
「君をそうさせる何かが、Aにはあるってことかな。…上手くいくことを願ってるよ」
「相変わらずいい奴ー」
半信半疑、か。
ちゃんと話をしなきゃね。
僕がAを好きなんだって、
ちゃんと、
信じてもらわなきゃ。
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調剤事務員(プロフ) - 結局,完結されないまま終わるのですね。 (2022年2月16日 10時) (携帯から) (レス) id: 998ae028aa (このIDを非表示/違反報告)
manapple(プロフ) - お疲れさまです(^o^)いつまででも待ってますよ☆ユリア様のペースで頑張って下さいね! (2021年5月10日 15時) (レス) id: 6c2aa07252 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - manappleさん» 夏油先生にしちゃいました!笑 頼れる兄貴分はお話書く上でもとても助かります笑 (2021年4月12日 18時) (レス) id: 20317e0f29 (このIDを非表示/違反報告)
manapple(プロフ) - 夏油さんだー!(´∀`)ユリア様ありがとうございます!宇髄さん然り頼れる兄貴分が好きなんですw (2021年4月11日 16時) (レス) id: 6c2aa07252 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - tomiyさん» ありがとうございますー!!嬉しいです。゚(゚´ω`゚)゚。 それはもうラブラブな時間をお届けしようと思います! (2021年4月11日 10時) (レス) id: 20317e0f29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユリア | 作成日時:2021年4月3日 7時