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19 お仕事 ページ22

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自己紹介も終わり、隊士たちはそれぞれ見廻りに行った。私の次の仕事は洗濯物を干すこと。いつもはそこまで大変だとは思わなかったけれど、この量になると結構大変だ。


すっかり疲れて、部屋で一息つこうと畳の上に寝転がる。近藤さんが部屋まで用意してくれた。結局真選組にもお世話になってしまった。


そのままごろごろしていると昼近くになっていた。昼ごはんを作らないと行けないから、急いで食堂へ向かった。

昼は朝よりもたくさん作らなければならないので、これも結構大変だった。


見廻りから帰ってきた隊士たちで再び賑やかになった食堂。今度は私も配ろうかなと思って台所で待っていると他の隊士も手伝ってくれた。


「わざわざ手伝ってくださってありがとうございます。」


山「感謝したいのはこっちだよ。」


「あの、良かったら名前教えて貰えますか?」


山「山崎退だよ。よろしくね。」


「よろしくお願いします。」


山「あ、そういえばAちゃんのおかげで仕事がんばれるってみんな言ってたよ。」


「ほ、ほんとですか!?」


近藤さんが、女の人には縁がないとか言っていたからそれでなのかな?と考えていると、隊士の方が来たので昼食を配り始めた。


昼ごはんを美味しそうに食べてくれるみんなを見ていると嬉しくなって、疲れが少しとれた感じがした。


それから皿洗いに、屯所の掃除、夕飯の用意をして一日があっという間に経ってしまった。初めてこんなに働いた。とても大変で疲れたけれど嫌な感じはしなくて、ここでならこれからも頑張っていけると思った。


もうそろそろ暗くなってしまうので帰ろうとしたら、近藤さんに呼び止められた。


「何か用ですか?」


近「先に給料渡せることになってね。最近何も食べてなかったんでしょ?」


「そうなんですけど、大丈夫なんですか??」


近「いいよいいよ。今日みたいに仕事してくれればすごい助かるから。」


「ほんとですか!?それなら良かったです。給料、ありがとうございます。」


まだ一日目だけど、ちゃんと力になれていることが分かって安心した。


近「じゃ、気をつけて帰ってね。」


と、近藤さんが見送ってくれた。ゴリラとかストーカーと言われていても慕われている理由がなんとなくだけどわかったような気がした。


屯所の門をくぐって歩き始める。万事屋が近くなったところで、食材を買い忘れていたことに気づき、空腹生活はもう少し続いてしまうことになった。申し訳ない…。

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作者名:銀星 | 作成日時:2020年2月2日 12時

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