検索窓
今日:20 hit、昨日:2 hit、合計:5,914 hit

17 働く先は… ページ20

銀時side


空腹生活が始まって何日かたったある日、万事屋に1本の電話がかかってきた。それをAが慌ててとる。依頼か?と考えながら電話で話をしているAをぼんやり眺める。すると、勢いよく万事屋を飛び出してどこかへ行ってしまった。


結局することも無く、空腹を誤魔化すようにジャンプを読んでみた。神楽は魂の抜けたような顔をして酢昆布をくわえている。そろそろ依頼探さねぇとな。なんて思った。ただし、思っただけであって今からやろうなんて気は起きなかった。


新八はAがどこかへ行ってしまったため、洗濯やら掃除やらしている。どこにあんな活力があるのだろうか。


しばらくすると、数時間前と同じように勢いよく扉を開けAが帰ってきた。こちらに向かって急いで来る。

そして、とても嬉しそうな顔をして、


「私、真選組で働くことになりました!!!」


と言った。


え…?何?え???真選組ってあの真選組???
え?え?

ていうか、


「「「ぇぇぇぇぇえええええ!!!!!」」」


とりあえず混乱して叫んでしまった。しかし、それは神楽や新八も同じだったらしく、見事に3人の声が重なった。


それから、一旦落ち着いてAの話を聞くことにした。


「真選組なら、警察だからお金も稼げるし、優しい人たちが沢山いたからいいかなーって…。」


何故かいい訳のような形で答えた。


神「騙されたら駄目アル。特にあのサドには気をつけるネ!何するか分からないから危険アル!!」


銀「そうだぞ〜。あんなのただの税金泥棒だぜ?」


新「ちょっと言い過ぎじゃないですか?」


「それでも、お金稼げるなら頑張ります。…駄目、ですか?」


少し俯いて不安そうに聞くAを見て、さっきとても嬉しそうな顔をして真選組で働くことを告げたAの顔を思い出した。きっと、神楽や新八に美味しいご飯を食べさせてあげられると思ったから嬉しそうだったんだろう。そう思うと、駄目だとは言えなかった。


銀「まぁ、どうしてもって言うならいいけど、何かあったら言えよ?」


できるだけ傷つけないように優しく言ってみた。そしたらすぐに顔を上げ、

「ありがとうございます!!頑張ります!」

と笑顔で答えた。そんなAを見ているとなんだかモヤモヤするような、伝えがたい気持ちになった。前にもこんな事あったような…。

18 優しい人→←16 空腹生活



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
5人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:銀星 | 作成日時:2020年2月2日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。