10 べっぴんさん ページ13
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昼過ぎになり、私と銀さんは甘味屋へ向かった。しばらく歩いていると、人通りが多い場所に出た。銀さんに出会う前は気にならなかったけど、今はすごく視線を感じる。
私何か可笑しいのかな……。あ、それか銀さんが有名人なのかも…。
などと、考えていると、
銀「どうした?考え事か?」
「その、なんか見られてる気がして…私何かおかしいですか??」
銀「別におかしかねーよ?」
「じゃあ、どうして…」
そう聞くと、銀さんは少し困ったような顔をして考え込んでしまった。
「銀さん?」
銀「あ、いや、そんな気にしなくてもいいと思うぜ。」
「そうですね。気にしすぎかもしれん。」
銀さんどうして慌ててたんだろう。今日は疑問が増えるばかりです。
銀「着いたぞ。」
「わぁ〜!」
店の前でもすごく甘い香りがした。甘味は好きだけど、あまり食べに行くことがなかったから少しワクワクしてしまった。
「銀さんじゃないか。」
とおじさんの声が聞こえた。どうやら、店の人のようだ。
銀「よっ!」
「銀さん知り合いなんですか?」
銀「あーまぁそんなもんだ。よく来てるから顔覚えられてんの。」
「銀さんもしかして、隣の子彼女かい?随分べっぴんさんだねぇ。」
彼女かと聞かれビクッとしてしまう。
銀「彼女じゃねぇよ!新しく万事屋に入った子。甘味好きだって言うから連れてきたの。」
銀さんがそういうと、おじさんは残念そうにしていたが、すぐ店の中に案内してくれた。
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作者名:銀星 | 作成日時:2020年2月2日 12時