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○じょし松さん3 ページ32

*



「ふんっ。まさかあの子が結婚するなんてね」



「ホントびっくり。結婚出来るとはねぇ…」



『おめでたいねぇ』



とても華やかな結婚式会場。

7つの椅子があるホール席では既に集まって座っている
おそ子、カラ子、ハイ子が話していた。
皆結婚式なのかドレスを着たり髪型も変えていた。



「相手どういう人か聞いた?」



「普通の会社員。友達の紹介だって」



「びっくりー。友達いたんだあの子」



『ま、まぁあの子だって友達の一人や二人くらい…』



「もう、アンタホントにお人好しなんだから。
ていうかその格好なんなの?人妻?」



『人妻!?そんな風に見えるの!?』



おそ子がハイ子を指差しながら指摘する。
人妻と初めて言われて驚いたのかハイ子は思わず立ち上がり
自分のコーディネートを改めて見直していた。



「髪型はとても綺麗よ。ドレスも可愛いけどその着方!
その上に白くて薄い服なんて羽織ったらもうそれにしか見えないんだって」



『え、えぇ…?』



ふんわりパーマに髪を結い、ドレスは濃いオレンジの上から
白くて生地が薄めのレースの長袖を肩に羽織っているせいか
どうも他の人から人妻と見えるようだ。



「ずっと前から思ってたけど、ハイ子の私服って
The・人妻って感じが多いよね」



「言えてるー。だから男寄ってこないんでしょ。
相手、ハイ子がもう結婚してるとか勘違いして」



『う、嘘…!』



おそ子の他にもカラ子からも言われ
ハイ子は軽くショックを受けて席に座った。



「ねえ、お祝いいくらにした?」



「私?




1」



「『えぇっ!?』」



どうやら、カラ子は1万円をご祝儀袋に詰めているらしい。
おそ子とハイ子は彼女からの一言に驚いて声を上げた。



「おそ子とハイ子は?まさか3?5は無いでしょ?
じゃあまずハイ子から」



『えぇ?こういうのって3が基本じゃないの?』



「嘘!?なんでそんなに入れてくんの!?
あの子の為に3万円も入れるの!?」



『あれ!?私が間違ってるの!?』



ご祝儀に3万円入れてきたことを言うとカラ子からは驚かれ、
かなりの批判にハイ子は自分が可笑しいのかと錯覚し始めた。
因みにご祝儀の基本は3万円である。



「おそ子は?」



「………2」



「何!?2って!偶数は割り切れるから不吉なのよ!?」



『それに一般的に考えると非常識だし!』



「だって大変なんだもん。リボ払い」



結婚式のご祝儀に2万円は一般的にはあげてはダメなもの。

○→←●十四松と僕



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作者名:びた一 x他1人 | 作成日時:2022年8月12日 12時

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