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「おい、食えなかったよ!」
「ホント人の言うこと聞かないよねー。昔っから石頭!」
チビ太の言う通りおでんがないなら潔く帰り、
おでんが食べれなかったことを愚痴っていた。
昔から石頭なところは変わっていないみたいだ。
すると、ハイ松が足を止めた。
『…あれ?カラ松兄さんは?』
「さあ?どっかでトイレしてんじゃない?」
「どうせ道草食って帰ってくんだろ」
『…………』
カラ松がいないことに気付いて足を止めるハイ松に他の五人も足を止めるが、
トド松は肩を竦め、おそ松もあまり気にしていない様子。
ハイ松が後ろを振り返ってもカラ松の姿は見えなかった。
「ハイ松兄さん行くよー」
『あっ、う、うん!』
後ろを心配そうに見るハイ松はトド松の声で慌てて五人に駆け寄り、
カラ松のことを心配しつつ、兄弟について行った。
ーーーーーーー
『…………』
「あれ?ハイ松、何してんの?っておでんじゃん!
何?お前俺達の為に作ってくれてんの!?やっさし〜!」
『あ、おそ松兄さん達の為じゃなくて、
チビ太、元気なかったからおでん食べさせて元気づけようかなって』
小さい鍋の中にはたまごや大根、こんにゃくやちくわなど
おでんの具材が入っており、味をよく染み込ませる為に
ハイ松は火元を確認しながらも話した。
それを聞いたおそ松は最初こそは瞬きをしていたが、
にやりと笑ってハイ松の肩を組んだ。
「お前は相変わらず優しいね〜。ガキの頃とは大違い」
『小学生の頃は皆同じようなもんだったじゃん』
「まあ、子供の頃の俺達って悪戯とか結構悪さしてたけど、
俺に便乗するだけで自分からやるタイプじゃなかったじゃん?
チョロ松とかよくノッてくれて一緒に悪さしてたわー。
お前が家の人に悪戯しようとして、よく一緒にいた
すぐ拗ねてどっか行って迷子になってたらしいし」
『よく覚えてるね…。恥ずかしいよ』
小学生の頃は思い出したくもない黒歴史があったのか、
後頭部で手を組んで話すおそ松にハイ松は少し顔を赤らめていた。
「ま、俺はあいつらから聞いただけだし、
小学生の頃のハイ松ならあいつらがよく知ってるだろうな。よくお前と行動してたし」
『改めて自分の小学生の頃の話を聞くとすごく恥ずかしいな…。
自分でも自覚してるよ。かなりやんちゃしてたことなんて。
あ、おそ松兄さん汁味見する?』
「するー」
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びたー(プロフ) - メルさん» コメントありがとうございます!そう言ってくれてとても嬉しいです!えいがのおそ松さんもいつか書きたいと思っています!(書けるとなると時系列的に2期終わりになりますが…)応援ありがとうございます。励みになります! (2022年8月2日 3時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
メル - おそ松さんの夢小説とても嬉しいです!映画の時の高校時代ハイ松さんがすごく気になります!これからも頑張ってください! (2022年8月1日 17時) (レス) id: eb7870cb0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:びた一 x他1人 | 作成日時:2022年7月31日 23時