・Eighty eight ページ44
✻
互いに魔法をぶつけ合いながらも、
ジャミルの体力は少しずつ
減ってきているようになる。
「俺こそスカラビアの真の支配者だ…！」
「彼はどれほどの魔力を内に秘めていたのか…」
『あまり油断をしたら、
そっちが痛い目見るんじゃないの？
我を雑魚と呼んだこと…後悔させてやる』
「オレは…オレは絶対諦めない！」
＿＿＿＿＿＿＿＿
そして、見事にオーバーブロット化した
ジャミルを倒すことができ、
ジャミルは苦しそうにもがいていた。
「これで…一番に…
自由になれたと…思ったのに…」
＿＿＿＿＿＿＿＿
「ジャミル〜！遊ぼうぜ！
今日こそはボードゲームで
お前に勝ってやるからな！」
太陽のような笑顔で
ジャミルの名を呼んでいるのは
幼い頃のカリムの姿だった。
「またかよ、カリム。何回やっても
俺の勝ちに決まってる
俺、別の遊びがしたいんだけど……」
「コラ！ジャミル！
カリム様になんて口のききかたをするの！」
「いてっ！」
ジャミルの母がジャミルを叱り、
ジャミルの頭を軽く殴る。
ポコッ、という音がしただけで
そこまで怪我にはなっていない。
「カリム様、いつもうちのバカ息子と
遊んでくださりありがとうございます」
「使用人にめ分け隔てなく
接してくださる優しさ……
ご主人様のご教育の
【物心ついて最初の記憶は】
【カリムや、カリムの両親に】
【ペコペコと頭を下げる両親の姿。】
【俺は、その姿を見るのが】
【大嫌いだった】
「……いいか、ジャミル
勝負はいつでも2回勝って3回負けなさい
決してカリム様に勝ち越すんじゃない」
「お前が賢い子だってことはよくわかってる
お母さんたちの立場……
理解してくれるわよね？」
怖い顔でジャミルに言う両親の姿に
ジャミルは不服そうな顔をしながらも
「……………わかったよ」と答えた。
【カリムの親は、俺の親よりずっと偉い】
【だから……】
【カリムも、俺より“偉い”】
【だから、】
【勉強も、運動も、遊びも──】
【絶対にカリムを追い抜いてはいけない】
【俺は、カリムに合わせてなんでも】
【“出来ないふり”をした】
「ジャミル！見ろよ
オレ、祭りのダンス大会で一等取ったんだ！」
幼い頃の高い声ではなくなり、
声変わりになった頃。
カリムは嬉しそうに
ジャミルに報告をしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 105人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
びたー(プロフ) - 天馬さん» コメントありがとうございます！続編でもよろしくお願いします！リクエストもちゃんと書きますよ！ご安心してください！リクエストありがとうございます！ (2021年1月20日 7時) (
レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
天馬 - 初めまして！いつも小説楽しみにしてます！続編もおめでとうございます！リクエスト良いでしょうか？男主くんの学年が2年生だと知ったので、2年生でお泊り？的なのをリクエストします！無理なら構いません！更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (2021年1月19日 8時) (レス) id: cb56eb981d (このIDを非表示/違反報告)
びたー(プロフ) - にゃーさん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります！そうですね……シリアスの意味はその2つの意味があるからこそ燃えてしまいました……(笑)楽しみにしておいてください！更新も頑張りますのでよろしくお願いします！ (2021年1月10日 10時) (レス) id: cfeb0c9930 (このIDを非表示/違反報告)
にゃー - 続編おめでとうございます！本当にこの小説大好きで、続編来てくれて嬉しいです！シリアスって一応調べたんですが、真面目と深刻と2つの意味があるそうですね…ルークパイセンはどっちの事を言ってるんだろう…？更新頑張ってください！！ (2021年1月9日 22時) (レス) id: cb56eb981d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：びた一 | 作成日時：2021年1月7日 7時
