１０４episode ページ11
【you.side】
“エマが死んだ”
その事を聞いたのは夕方過ぎ頃だった
いつも通り夜ご飯を作って、帰りの遅いエマと万次郎を待っていた時の事
家の中に電話が鳴り響いた
『お爺ちゃん先食べといてー』
私はそう言って受話器を耳に当てた
『もしもし、佐野です』
《「佐野エマさんのご家族様でお間違い無いでしょうか。先程エマさんの死亡が確認されました」》
『…はっ？』
その言葉を聞いて私の耳には何も入らなくなった
エマが、死んだ？
そんなことあるわけない
昨日の今頃だって一緒に夜ご飯作ってたし
双子コーデする約束だってしたし
きっと何かの間違い
私は何も言わずに、何も持たずに病院に向かった
頭が追いつかなくて、体がフラフラする
『…エマ、エマっ…』
やっとも思いで辿り着いた病院
そこには万次郎とタケミっちが倒れていた
『…ドラケン？何してるの？』
私は呆然と立ち尽くすドラケンに話しかけた
「…」
「スズちゃん…！！」
『タケミっち、これどういう状況？説明してほしいんだけど』
「…っ、後ろからバイクが来て…エマちゃんがはねられましたっ…」
…何言ってるの？
『エマは、生きてるんだよね？』
「…っ、」
タケミっちに案内されて辿り着いたのは暗くて静かな部屋だった
『…嘘だよ、うん。嘘だよね…』
これはエマじゃない
絶対エマじゃない
でも…
『ねぇ、何で目閉じたままなの…？昨日だって一緒にお出かけしたじゃん。双子コーデまだやってないよ…？』
何を言っても反応のないエマ
認めたくなくても認めるしかなかった
『エマぁっ…！！お願いだからっ、またスズ姉って呼んでよ!!また一緒にご飯作ろうよっ、エマまだドラケンに何も伝えられてないじゃんっ!!!』
どうして、
どうしてエマなんですか
どうして私の妹なんですか……？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 230人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
チェロ - 更新有難うございます。スズさんの為に決断したマイキーですが、東マンの皆と幸せになって欲しいです。大変だと思いますが更新楽しみにお待ちしております。宜しくお願いします。 (2021年12月12日 20時) (
レス) id: 5dfc880b67 (このIDを非表示/違反報告)
チェロ - 更新お待ちしております。よろしくお願い致します (2021年12月10日 0時) (レス) id: 5dfc880b67 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひな | 作成日時：2021年11月28日 18時
