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ー歌詞太郎sideー
歌「ろんちゃん?学校祭始まっちゃうよ?」
ろ「・・・ったは!・・・っは、せんせ・・・」
寝ていただけなのに息が切れていた。
なんか、胸騒ぎがする・・・
歌「辛くない?」
ろ「ん・・・だいじょぶ・・・」
歩かせるのは危ないと思い、ろんちゃんを抱き上げた。
ちゃんとバックを持って。
歌「うわぁ・・・すっごい・・・!」
校内では、すでに露店などが始まっていた。
2年生のお店を覗くと、Aちゃんがせっせと店番をしていた。
裏では、96ちゃんが商品を作っていた。
あ「あ!歌詞くん!どれにしますか?」
歌「ジュースを1個。まふくんは?」
あ「まふなら、宣伝だよ。校内回ってるって!ほい、ジュースですッ!」
歌「ありがとう。がんばってね」
Aちゃんからもらったジュースのふたを開け、ろんちゃんに差し出す。
ろんちゃん、このジュース好きだと思ったんだけどなぁ。
ろ「いら・・・なぃ・・・」
歌「本当に大丈夫?顔色悪くなってきてるよ?」
ろ「大丈夫・・・だから・・・!」
変な汗をかいて、何かに耐えているようだった。
目の下には、うっすらと隈があるのを僕は見逃さなかった。
これは、早めに帰って、検査かな?
僕たちは時間の許す限り色々なところを見て回った。
辺りは暗くなっていて、電飾やネオンライトがキレイに輝いていた。
『ヒュ〜〜〜〜〜〜〜・・・・ドンッ!!!!!!』
周りの生徒が次々に外へ出ていった。
窓から空を見てみれば、七色に花火が光っていた。
歌「ほら、花火、あがったよ!」
ろ「うん・・・」
外に出てみようかと思ったけど、今のろんちゃんの体温を下げるわけにはいかない。
僕は、花火の良く見える階段の踊り場にある窓辺についた。
『ヒュ〜〜〜〜〜〜〜・・・・ドンッ!!!!!!』
花火はかれこれ、20分くらい打ちあがっていた。
L「歌詞さん、帰りましょ?」
そ「ここにいたのか・・・はやく戻るぞ。」
気付いたら後ろにみんないた。
花火に見とれていたようだった。
ま「ろんちゃん、まだ寝てるの?」
歌「いや、まだ寝てないよ。」
あ「大丈夫かな?」
僕はろんちゃんを抱えたまま、病院へ戻った。
他の子が寝たのを確認して、天月君の元へ向かう。
天「おかえりなさい。あれ?ずっと抱っこしてたんですか?」
歌「まぁ、そんな感じかな?一回いい?」
そういって、天月君にろんちゃんを抱いてもらった。
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作者名:にょんこ0602 | 作成日時:2017年9月23日 21時