歌い手病院『市立海の街病院小児科病棟』 (ページ12)

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ーまふまふsideー

ま「天月君、あとでいい？」

天月君に聞くと、何のことかわかったように「いつでもおいで？」と言ってくれた。

天月君なら・・・天月君なら教えてくれるよね？

結局、天月君のところに行けたのは晩ごはんのあとだった。

ま「ねぇ、天月君。」

天「ん？どうしたの？」

僕の目を優しく見つめてくれる。

ま「最近、そらるさんがテレビを見させてくれないの。」

天「そうなの？アニメならよく見てるじゃん。」

多分、いや、絶対に天月君はわかってる。僕の口から聞けるのを待ってるんだ。

ま「ニュースの時だけ、消しちゃうの。あの・・・○○社ってとこの話なんだけど。なんか、すごい気になるんだよね。最初だけ見て、それからが分かんないから。」

ちゃんと、伝えておかなきゃいけないことを伝えると、天月君はニコっと笑って答えた。

天「それはね、そらるさんなりの優しさなんだよ。ニュースにも少し良くないことが映ることだってあるんだ。それをもしまふくんが見ちゃったらどうなる？」

ま「そらるさんとか、天月君に迷惑がかかる・・・」

天「迷惑じゃない。まふくんの命にかかわることになるかもしれない。そうならないために、まふくんが大変な思いをしないために、そらるさんは見せてくれないんだよ。」

ま「でも、そらるさんに聞いても教えてくれなかった・・・」

天「そらるさん、恥ずかしかったんだよ。」

ま「そっか・・・そうだよね！」

天「これで解決？じゃあ、部屋に戻ろう？」

良かった。そらるさんは優しいもんね。優しいからぼくのために・・・

安心してその日はよく眠れた。

ー夢主sideー

いつもは、朝６：００には起きているまふはまだ寝ていた。

ごはんが運ばれてきても起きそうにないのでそらるんを呼びに行った。

そ「まじか。あいつ、珍しいな・・・」

心配なのかな？検温もあるけど体温計とか、よく分かんないけど色々白衣のポケットに入れている。

あ「ほらね。まだ起きてない。」

そらるんはまふのベットの端に腰掛けて、まふの頬をペチペチと叩いている。

そ「まふ、起きろ。愛しのそらるさまだぞ。」

とんでもないこと言ってるけど、棒読み。面白いな、そらるん。

ま「ん・・・おはよ・・・」

やっと起きた。てかそらるんマジック？

そ「大丈夫か？顔色良くないな・・・腕、上げれる？」

今日のまふは、おやすみかな？