傷跡 ページ34
---理科室前の廊下
いるかな?
・・・い、た。
〇〇が。
あの日々がフラッシュバックする。
恐怖に満ち溢れた、色のない世界。
だけど、
今の私には色がある。
怖いけど、今の私ならできる気がするんだ。
だって、裕太くんがいるから。
ここにはいなくても、
何も言わず背中を笑顔で押してくれるんだ。
なんて心強いのだろうか。
前の私には考えれなかった。
味方がいるってこんなに私を変えてくれるなんて。
だから、その味方のためにもするべきことはする。
「・・・あの。」
〇〇「お、俺ですか?」
「そうだよ、〇〇。」
〇〇「っ⁉」
「久しぶり。」
〇〇「なんで・・・。」
「言いたいことがあって。」
〇〇「なに?」
「私と
・・・別れてください。」
〇〇「・・・分かった。」
「今までありがとう。
好きでした。」
〇〇「ごめん。」
「大丈夫。
これからはクラスメイトとして
よろしくお願いします。」
〇〇「え?俺の事嫌いなんだろ?なのになんで・・・。」
「彼氏としては失格だけど、
友達としてならやり直せるのかなって。」
「・・・なんでそこまでお人好しなんだよ。」
「一度好きになった相手を
そんな一瞬で嫌いになんてなれるもんじゃないよ。」
「束縛したのに?」
「うん。最初は愛してくれてるって思ってた。」
「・・・途中からは?」
「この人はこういう愛し方しかできないんだろうなって。」
「そっか。」
「出口のない、迷路みたいだった。」
「・・・。」
「だから、死のうとした。」
「本当に、ごめん。」
「でも、
何が何でもこうして生きてるんだから問題ないよ。」
「ありがとうな。」
「いえいえ。
教室に帰ろ?」
「俺・・・。」
「私もいるじゃん。大丈夫。」
「・・・お、おう。」
緊張した。
もう、前の〇〇ではない。
.
そう、思っていた。
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作者名:a y a猫 x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=monakaN
作成日時:2017年10月2日 23時