36【NJ】 ページ36
彼女は陽射しの眩しい木漏れ日の中1人人気のない方のベンチに座り どこを見ているのか 何を考えているのか まるでここに居ないかのようなそんな顔で座っていた
僕は久しぶりの日本でのオフで前から行きたかった美術館にテヒョンと2人で行こうと思っていた
でもユンギヒョンが美術館の近くにある電気製品街に行きたかったらしく僕達も行く予定をしてたから一緒に行こうって事になった
先に買い物を済ませ荷物は一緒に来ていたマネヒョンにお願いして持って帰ってもらい自分達は美術館を楽しんだらタクシーで戻るつもりをしていた
SG「この辺りって美術館とか博物館が幾つも隣接してるのな」
NJ「そうなんですよ！しかもこの美術館は世界遺産に登録もされてるんです!!」
SG「え!? そうなんだ!!」
V「おぉ〜♪そうだったんですね〜♪」
NJ「え、言っただろ 行きの飛行機の中で!!」
V「？んー そうだったかな〜？」
NJ「ハァ．．．まー でもテヒョンも気に入ると思うよ!」
V「うん♪楽しみです♪」
そんな話をしながら歩いていると美術館の少し先にある木陰のベンチに1人座る女性に目が行った
その女性は人気を避けて敢えて目立たないような場所に居たように思えた
その表情は何とも言えない 心ここに在らず という言葉がピッタリのような 誰かに何かを求めているような どちらでも無いような 言葉では言い表せないような儚げな雰囲気で目を奪われてしまっていた
SG「ん？どうした？知り合い？」
NJ「!? あ、いえ．．．。」
V「うわ．．．。すごく綺麗な人ですね．．．。ヒョンのモロタイプじゃないですか!!ひひっ♪」
NJ「ばっ、そ、そんな事無いから！」
SG「あぁ。ホントだ。ドンピシャだな。」
V「ね？ひひっ♪」
NJ「ちょ、ヒョンまで!!やめて下さいよ！」
SG「ふはっ わかりやす。」
彼女に釘付けになってた僕は2人に揶揄われていたその時 彼女の目から大粒の涙が頬を伝った
NJ SG V「!?」
彼女には申し訳ないけど その姿がとても綺麗で美術品のように思える程だった．．．
ずっと見ていたい気持ちになっていたけど2人の手前もあったし彼女にも悪い気がして見ないようにした
2人も同じ気持ちだったのか誰も何も言わないまま黙って美術館に入った
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作者名：明日 | 作成日時：2022年9月19日 5時
