一目惚れ (ページ37)

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37【NJ】ページ37

僕達3人はじっくりゆっくりと美術品のひとつひとつを楽しみながら観て回った
そしてふと窓の外に目をやると入る前はまだ明るく穏やかな陽射しが照らしていたのに今は外が真っ暗になっていて館内も僕達3人だけになっていた
驚いて時計を見てみると閉館時間間際になっていた
さすがに戻らないとと思い慌てて美術館を退館する
そして何気なく彼女が座っていたベンチの方を見た

SG「さすがにもう居ねぇな．．．」
V「そうですね。でも．．．どうして泣いてたんでしょうね．．．凄く辛そうでした．．．ね？ヒョン．．．」
NJ「．．．。うん。かなり思い詰めてたようにも見えたな．．．」
V「はい．．．。声をかけてあげられたら良かったんですけどね．．．。」
SG「仕方ないだろ。オレたちはそういう事は簡単には出来ないんだから．．．」
NJ「．．．はい．．．そうですね。」

僕達はその時きっと同じ気持ちだったのだろう
声をかけるだけの事が出来ない
辛そうにしてる人が目の前に居たのに．．．
なんとも言えない虚しさで皆黙り込んでしまっていた

その時何処からか確かに聞こえた悲痛な叫び声

「いやーーーーっっっ!!!!」