第77話ッ!! ページ36
「A。」
そこにいつの間にか立っていた黄金色の髪色をした男に呼ばれ、Aはびくりとする。
『……』
「A、帰るぞ。」
DIOがAの頭に手を置いてそのまま優しく撫でた。
『……帰る。』
Aは手に持つ2枚のフィルムを握り、倒れる男を一瞥しそのまま背を向けた。
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「あれは、気を失っているだけ。何故そこまで落ち込むのだ。」
『…初めて自分で人を傷付けたから。』
「フン、傷など付いてなどなかったが?…それよりも、そのフィルムは能力か?」
手に持つそのフィルムには、先程の男達が写っていた。
Aは頷き、口を開いた。
『これは、相手の頭の中の記憶のフィルムだ。人間も動物も…それぞれ生まれた時から自分に起きた出来事は一つの映画のように頭の中で記憶されている。』
「ほう…、興味深い話だな。おれもそうなのか。」
『そう。…そのフィルムを切ればその記憶はもう戻らねえ、そこだけぽっかりと穴が空く。』
「お前が持っているそれは思い出す事はないと。」
Aは静かに頷く。
何処か後悔しているように見えれば、悪い意味ですっきりした、そういう表情にも見える。
Aの心の中はぐちゃぐちゃであった。
初めて人を傷付け、人の記憶を奪った。その罪悪感がAの感情を今、食い荒らしている。
「そんな表情をするなら何故やったんだ。おれに言えばあんなモノ直ぐに始末してやったのに。」
『あいつらが、DIO達を殺すと言ったから。』
「このおれがあんなのにやられると思うか?おれはそんなに弱くないぜ。」
『知っているけどあの言葉を聞いて…何かこう…頭に血が上ったんだよ。』
大事な友達が傷付けられる、それを恐れたAは初めて自らの手で人を傷付けた。
それも、記憶を奪うという規格外を外れた能力で。
「お前は甘すぎるのだ。もしあれらがスタンド使いで気を失っている振りをして攻撃してきたらどうするつもりだったんだ。」
『…』
「時には情を消す事も大事だとうい事だ。お前には守る力は…ちとあり過ぎだがお前は極悪人にも気を許す気か?」
『……いや、それはねえ。』
「だろう。つまり、そういう事だ。何でもかんでも甘っちょろい事をすると後悔する。」
『…分かった。正直、DIOには言われたくなかった。』
「む、何だと?」
Aの頭を鷲掴み目線を合わせた。
『極悪人って…お前じゃん。』
「WRY…」
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RUGI(プロフ) - ステラさん» コメントありがとうございます！そう言ってもらえてとても嬉しいです！更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！！ (2019年6月1日 15時) (
レス) id: 0b3527e0e3 (このIDを非表示/違反報告)
ステラ - 初コメント失礼します。とても面白いです！しかもイラストが上手…更新待ってます！ (2019年5月28日 17時) (レス) id: 518208ffa6 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - 蓮さん» ありがとうございます！！更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！！ (2019年5月15日 20時) (レス) id: 0b3527e0e3 (このIDを非表示/違反報告)
蓮(プロフ) - こういう小説を待っていました！！とても面白いです！更新頑張ってください！！ (2019年5月9日 22時) (レス) id: f38bb46244 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - シオンさん» コメントありがとうございます！！そう言ってもらえて嬉しいです！イラストは自信がなかったのですがどうしても描きたくなって…笑また機会のある時に描かせて頂こうと思ってます！これからもよろしくお願いします！！ (2019年5月7日 18時) (レス) id: 0b3527e0e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RUGI
| 作成日時：2019年4月30日 10時
