記録その卅壱 ページ32
「信用しない信用しない。そもそも異世界というものが存在するかが怪しいぞ。作り話ではないのか?」
「えぇ…でも、この人嘘をつくような人に見えないですけど…」
「甘露寺は人を信用しすぎだ。」
「(伊黒さんっ…今日もしつこくて素敵!!)」
ネチネチ言うなあ蛇男。
まあ、誰しもその反応が正しいけど。
でも妄想とかじゃなくて本当だから。
俺、2回死んでるから。
「じゃあ今日の柱合会議はこれで終わりだね。Aは少し話があるから部屋を移動しようか。」
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「やけに贔屓にしてるじゃねぇかァ、悲鳴嶼さんよォ。」
「…今の私があるのは、お館様とAのおかげだからな。」
「俺も…Aは恩人だ。」
悲鳴嶼に続き、冨岡がぽつりと呟いた。
いつも会話にはいってこない冨岡が今日はやけによく喋ることに皆驚く。
「何だァ?冨岡。今日は派手に積極的じゃねぇか。」
「Aを疑うやつらがいるからだ。」
「あァ?」
「しかし冨岡!!彼の話は信じられるものではないだろう!!」
煉獄は冨岡にそう言う。
不死川と伊黒がじろりと冨岡を睨みつけるが本人はそれを一瞥もせず前を向いていた。
「…そもそも今何の話だっけ。」
「Aさんの話ですよ、時透くん。」
「…A?誰だっけ…」
“霞柱”の時透無一郎に至っては最早何の話をしていたのか理解しておらず、興味無さそうにぼーっと畳を見つめている。
「…Aの言っていた通り、信じるか信じないかは皆それぞれで決めろ。だが、それでも納得出来ない者はAに手合わせしてもらうといい…」
「柱の俺たちが手合わせしてもらうだと?派手に有り得ねぇな。」
「彼と出会って10年経つが私は未だにAから1本も取ったことがない。」
「「「「「!!」」」」」
宇髄の言葉に信用していない者達はその通りと思ったが、悲鳴嶼の言葉により動きを止めた。鬼殺隊に長年いても尚、鬼殺隊でもない男に1本も取れなかったという言葉が信じられなかったのだ。
「おい、冗談はよせ。」
「私が冗談を言うと思うか、伊黒。それに、彼は私の“育手”だ。」
「何と!!彼が育手をする程の実力があるのか!!」
「マジかよ!!そりゃあ一戦やりてぇなァ!!」
「…手合わせてもらうといい。不死川、伊黒…お前達はどうする。」
「「……」」
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メリエリ(プロフ) - 凄く面白くてお気に入りです!続きはつくらないのですか? (2021年7月13日 19時) (レス) id: 3b02c3cd6d (このIDを非表示/違反報告)
ry_ily(プロフ) - こんばんは!もう更新はされないのですか??とてもいい作品でもっともっと読みたいです!!更新待ってます! (2020年5月15日 0時) (レス) id: c05f4833c8 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - 伊之助推しさん» ありがとうございます!神作品だなんて本当に嬉しいです!!これからも更新していくのでよろしくお願いします!! (2020年2月24日 23時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)
伊之助推し - 神作品すぎる、本当にこれ好きなので続木楽しみにしています。 (2020年2月14日 23時) (レス) id: 5a7580d6d4 (このIDを非表示/違反報告)
RUGI(プロフ) - Ecarlateさん» コメントありがとうございます!記録その廿伍に少しだけ書いてあるのですが夢主をおびき寄せるために無惨から呪いを解かれていたという設定です、すみません文章が不足していました汗 (2020年2月2日 17時) (レス) id: 23a9fd6e5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:RUGI | 作成日時:2019年12月27日 21時