Jeanne black swan.4 ページ43
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「___この目の色とか顔つきは
ヨーロッパらへんのハーフだよね」
少女と目線を合わせるために太宰はしゃがみ込む。
洗った服を着せた。
「_____A。
A ジャンヌ スワン。」
「は?」
可憐で酒のような少女を見つめた太宰は、
そっと手を伸ばし長い指先が頬に触れた。
少女は微動だにせず星を零す音が聞こえそうな
まつ毛を上下に動かしている。
時折見える澄んだアメジストに太宰を映して。
「___この子の名前だよ。
ジャンヌ スワン。
優雅な白鳥って意味なんだけどさ。
ピッタリだと思わないかい?」
「さぁ、声に出して言ってご覧」と太宰は
少女の髪を撫でた。
人の心を掻き乱すような美しさと香りに
俺は耐えられそうに無い。
少女は口を開けた。「____あ"」と
しゃがれた声を吐露する。
「__!喋れないのか」
その声を聞いて俺は口元に手を当てた。
太宰は全て分かっていたようだった。
___そうか。
だからあの時叫んだりもしなかったのか。
今まで話さなかったのも。
声が出せず言葉がわからなかったからか。
「___おいで、A
私達の首領に会いに行こう」
太宰は立ち上がり、
____Aを抱き上げた。
+
「どうしたのだい、太宰君___
その子は」
___首領の元へAを連れて足を運ぶ。
少女を見つけた首領は目を輝かせた。
「___A ジャンヌ スワンと言います。
貧民街で男に襲われている所を発見し、
見込みがあるので保護しました。」
8歳のAは幼女趣味の首領にベタベタ
触られているが、死体のように静かで無表情だった。
____エリス嬢はそんな首領を見て舌打ちを
かましている。
「_____確かに
この美貌と香りは成長すればもっと酷くなるだろうね。
____良い意味でも、悪い意味でも。」
「ええ」
太宰と首領は共に含み笑いを浮かべる。
「良いよ。教育は君に任せる」
「_____御意」
不服そうな織田作と、Aを連れて太宰は
部屋を後にした。
+
「___納得いかない?」
「嗚呼。そんな幼子をマフィアの血で
染めようなんて俺は、」
夜。マフィアの時間だ。
いつものあの酒場で私達は飲んでいた。
ウイスキーの入ったグラスを片手に
氷を見つめる織田作。
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奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!私、逆ハー大好きなんで嬉しいです!無理せずに頑張ってくださいね! (2023年3月5日 19時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
初季(プロフ) - ちっぽけさん» あああああフラグ立っちゃたんですか(震え声)了解です!笑 (2018年3月1日 4時) (レス) id: 6dc40941cf (このIDを非表示/違反報告)
ちっぽけ(プロフ) - 初季さん» 最初はこの作品、フラグなしだったんですけどフラグがたってしまって…その時に頑張って回避しようとしてた言葉ですね笑 そうです、その言葉であってます汗 (2018年3月1日 1時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
ちっぽけ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございます!(><) (2018年3月1日 1時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
初季(プロフ) - こびぐすりとはび やくのことでしょうか…?フラグ防止でわざとだったらごめんなさい(><)面白くて大好きです!これからも頑張ってください! (2018年2月26日 0時) (レス) id: 6dc40941cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちっぽけ | 作成日時:2018年1月17日 0時