Jeanne36. ページ36
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"Aは顔だけで幹部に選ばれたわけではなかった。
それは太宰が証明した。
____癪に障るがそれはAを自由にさせるための口実でもあった。
Aの実力は太宰によって引き出された。
だがその結果、17の少女の恋心を奴は踏みにじる事に
なった。
純粋で、単純で、愚直で、ひたすら真っ直ぐに
太宰を追いかける憐れな女___
太宰の為なら例え仲間であろうと切り掛る。
感情だけで動き自分の欲望に忠実で貪欲な女。
____その点では、彼女は血も異能力も
マフィアのものなのかもしれない。"
思い詰めた顔をしたAに、俺は追い打ちをかける。
「____A
今日はたまたまセキュリティを突破出来たかもしれない。
だが、それはお前の実力じゃない。
彼奴がお前の弱点だとしても今日はたまたま
運がよかっただけだ。
…言ってる意味、分かるな?」
"変な気を起こして逃げるなよ。
___次は庇えねェぞ"
遠回しに告げるとAは素直に首を縦に振った。
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「_____また会えるかな…」
+
密輸船にて、中島敦と芥川龍之介が戦闘を
繰り広げていた。
___虎と羅生門
さてこの望みが果たして自分の力で
達せられるだろうか
「Aちゃんは…無事なのか」
血だらけで這い蹲う人虎を芥川は見下ろす。
鼻で笑い静かに口を開いた。
「____貴様らとの戦闘後、鞭打ち50発。
自白剤を投与し胸の内を洗いざらい話させ屈服させた。
_____現在、ジャンヌは幽閉されている」
"裏切り行為の罰だとしてもかなり軽い方だ"、と
芥川は付け加えた。
「_____彼女はただ太宰さんを
愛してるだけなのに」
握りしめた拳が熱かった。
耳鳴りがする。最後に会った彼女の哀愁に満ちた表情があの日からずっと忘れられない。
「反吐が出る
___容姿しか価値のない女が
地面に這いつくばり泥水を啜る底辺も知らず」
芥川は赤く目を光らせた。
____触れたジャンヌの唇
首筋を舐めた何処か甘い肌
太宰を愛してると泣きながら訴えたあの声
「容姿が優れていなければ
太宰さんに拾われず、互いに執着する事も
なかった____」
"愛"など___!
敦はそんな彼を不審に思っていた。
"____僕ではない。
芥川は今、僕ではなく彼女に憎しみを
抱いている?"
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奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!私、逆ハー大好きなんで嬉しいです!無理せずに頑張ってくださいね! (2023年3月5日 19時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
初季(プロフ) - ちっぽけさん» あああああフラグ立っちゃたんですか(震え声)了解です!笑 (2018年3月1日 4時) (レス) id: 6dc40941cf (このIDを非表示/違反報告)
ちっぽけ(プロフ) - 初季さん» 最初はこの作品、フラグなしだったんですけどフラグがたってしまって…その時に頑張って回避しようとしてた言葉ですね笑 そうです、その言葉であってます汗 (2018年3月1日 1時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
ちっぽけ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございます!(><) (2018年3月1日 1時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
初季(プロフ) - こびぐすりとはび やくのことでしょうか…?フラグ防止でわざとだったらごめんなさい(><)面白くて大好きです!これからも頑張ってください! (2018年2月26日 0時) (レス) id: 6dc40941cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちっぽけ | 作成日時:2018年1月17日 0時