Jeanne34. ページ34
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____例えAが大事だとは言え
ジャンヌを閉じ込めるのは組織の、首領の命令。
マフィアの忠実な番犬である中原中也は怒りを顕にする。
Aは黙ったまま目線を泳がせていた。
「___ドアの隙間から手紙が差し出されて…
開いたら、太宰さんの字だった。
何度も見た太宰さんの字体___
それから無我夢中で此処まで走ってきて、___
…記憶があまり…、ありません」
Aは途切れ途切れに答える。
太宰はそんな二人のやり取りを階段下から見ていた。
「_____弱点は最大の武器になる。
Aの弱点は____私だ。
私のためなら例えどんな罰が待っていたとしても
今のように走って私の元へ駆け付けるだろう?」
二人は振り返った。
Aは自分の行動で想いがバレてしまった事に
動揺し肩を震わせている。
中也は「___有り得ねぇ。」と、唸った。
「そんな理由だけで__
此奴があのセキュリティを突破して鎖を千切るなんて、」
中也は未だにAの力が信じられずにいた。
太宰は中也の言葉を遮り口角を上げる。
「___出来るよ。
___人は、自分の弱みを危険にさらされたら、
理性で判断などせず、感情で動くことが出来る。」
太宰は階段を上り、二人の元へと歩いた。
殴られた頬が痛々しい。
「___此処で1つ、実験をしよう、中也。」
「嗚呼?」
中也は握っていたAの腕をそっと離す。
それと同時に、Aの耳元に太宰は口を近付けた。
「あのね、A____
中也は私を殺すみたいなんだ…。
あの手紙に書いた殺されるというのは
___実は中也に、なんだよ」
形の良い唇から、太宰はそんな事を呟いた。
Aは最初こそ無表情だったが、次第に顔色を変え目を見開く。
真っ直ぐに中也を見たAの顔は、
明らかに敵意を剥き出しにした表情だった。
____純粋で、単純な殺意に中也は心臓を掴まれたように、ひゅっと息を鼻から飲み込む。
「___おい待て、A!!!」
___気が付けば、Aはナイフを両手に
中也を階段に押し倒し心臓を突き刺そうと
馬乗りになっていた。
隙を突かれヒヤリとする。汗が吹き出た。
俺は笑い転げる太宰を睨みつける。
「___ふざけんな、太宰!!!」
Aの恋心を利用し踏み躙ったんだぞ
____わかってんのか
意地の悪い笑顔を浮かべた太宰は変わらなかった。
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奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!私、逆ハー大好きなんで嬉しいです!無理せずに頑張ってくださいね! (2023年3月5日 19時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
初季(プロフ) - ちっぽけさん» あああああフラグ立っちゃたんですか(震え声)了解です!笑 (2018年3月1日 4時) (レス) id: 6dc40941cf (このIDを非表示/違反報告)
ちっぽけ(プロフ) - 初季さん» 最初はこの作品、フラグなしだったんですけどフラグがたってしまって…その時に頑張って回避しようとしてた言葉ですね笑 そうです、その言葉であってます汗 (2018年3月1日 1時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
ちっぽけ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございます!(><) (2018年3月1日 1時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
初季(プロフ) - こびぐすりとはび やくのことでしょうか…?フラグ防止でわざとだったらごめんなさい(><)面白くて大好きです!これからも頑張ってください! (2018年2月26日 0時) (レス) id: 6dc40941cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちっぽけ | 作成日時:2018年1月17日 0時