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Jeanne31. ページ31

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「はぁ…」

予想通りなら、今頃あっちも…


「…頃合かな?」


太宰は、大きな欠伸をした後繋がれた手錠に視線を映した。____芥川が去った数時間後の事だった。



「……ん?」



階段からこちらに向かう足音が耳に入ってくる。
暗闇の向こうに背の小さな誰かがいた。



「相っ変わらずの悪巧みかァ?」



___黒い帽子に、橙色の長髪。
聞き覚えのある声、

そして、___見覚えのある顔。



「その声は…!」



太宰は苦い顔をして男を見上げた。



「いいねぇ、こりゃあ…最っ高の眺めだ。
百億の名画にも勝るぜ。
嗚呼?_____太宰。」



____ポートマフィア幹部
中原中也 異能力 汚れちまった悲しみに



「最悪、うわ最悪
本気で最悪。あーもうやだ」


「一寸嫌がりすぎじゃねぇか」



細く長い足で最後の一段を飛び越えた中也は
コートを揺らしニヤついた。



「まぁ、いい反応してくれるじゃねえか。
縊り殺したくなる」



沈黙が中也と太宰の間を通り過ぎた。
中也の身長をからかった彼は冷めた目付きで尋ねる。



「…Aは」



中也は太宰の言葉の内容を一瞬で理解し、
長いまつ毛を伏せた。



「…お前が捕らわれた事なんて知らねーよ。
いつもの、最上階のあの部屋で、鎖に繋がれてる。」


「そう…」






"だろうな。"






「___そもそも君、何しに来たの」


「嫌がらせだよ」



背を向けた中也に、太宰は聞いた。
中也は強めの口調で吐き捨てる。


床に張り付く影に、乾いた赤黒い血が見える。
此処で死んでいった数多くの捕虜の血だった。

____そこには幽閉された"優雅な白鳥"も
混ざっている。



「あの頃の手前には散々弄ばれたからな。
_____だが」



振り返った中也は勢いよく回し蹴りをし異能力で
重力を操った。
その衝撃で太宰と壁を繋ぐ鎖は取れた。



「そういうのは大抵後で10倍で返される。
手前が何を企んでいるか知らねぇが

___俺と戦え、太宰。
手前の腹の計画ごと叩き潰してやる。」



太宰の頭部の壁に大きな穴が空いていた。
無表情の彼は目を細める。



「中也…」

「あ?」



太宰が指を鳴らすと手首を囲む鎖が開く。
これで完全に彼を縛る物はなくなった。
軽い音を立て拘束具は地面に落ちる。



「何時でも逃げられたってか」


「君が私の計画を阻止? __冗談だろ?」



針金を見せた太宰に中也は鼻で笑い上着を脱ぎ捨てた


「いい展開になって来たじゃねェか!!」

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奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します!私、逆ハー大好きなんで嬉しいです!無理せずに頑張ってくださいね! (2023年3月5日 19時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
初季(プロフ) - ちっぽけさん» あああああフラグ立っちゃたんですか(震え声)了解です!笑 (2018年3月1日 4時) (レス) id: 6dc40941cf (このIDを非表示/違反報告)
ちっぽけ(プロフ) - 初季さん» 最初はこの作品、フラグなしだったんですけどフラグがたってしまって…その時に頑張って回避しようとしてた言葉ですね笑 そうです、その言葉であってます汗 (2018年3月1日 1時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
ちっぽけ(プロフ) - ショコラさん» ありがとうございます!(><) (2018年3月1日 1時) (レス) id: c64884f1ed (このIDを非表示/違反報告)
初季(プロフ) - こびぐすりとはび やくのことでしょうか…?フラグ防止でわざとだったらごめんなさい(><)面白くて大好きです!これからも頑張ってください! (2018年2月26日 0時) (レス) id: 6dc40941cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちっぽけ | 作成日時:2018年1月17日 0時

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