最強無敵のお姉様！続 (ページ20)

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第69編ページ20

智司くんの背中に背負われて、うとうと目を閉じる。

「おいA…なんだ寝てんのか」

この声はきっと猛ちゃん。もう山岡退治は気が済んだのかな

カサカサと布の擦れる音がして

ぽすっ

猛ちゃんは私の頭を、珍しく優しく撫でる

何時もならもっと力強くて強引なスキンシップばかりなのに珍しいなあ

そんな撫で方も出来るなら、いつもそうしてよ

「A」

「俺は……」

彼が最後に何を言ったのか、意識を手放してしまった私には聞こえなかった

もしもこの時私が目を開けていたら。

私を撫でる猛ちゃんの薄暗い瞳も、抱えていた思いも、これから起こす行動も、全部止められていたかもしれない。

彼を、傷つけていた事にもっと早く気がつけたかもしれない

後の私はそんな、あるかもしれなかった可能性を思っては彼を苦しめてしまったことを後悔することになる

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side第三者

先程まで、眠っていたAを撫でていた相良がまるで何かを振り払うように片桐に背を向ける

「おい相良、どこに行くつもりだ？」

「てめぇには関係ねえよ」

振り返ることなく相良は冷たく言い放った

「悪ぃが智司、お遊びごっこはこれでおしまいだぜ。俺は俺のやり方で好きにやらせてもらう」

「じゃあな」