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井上 <辛いのは分かるが約束の時間まで10分しかない>
橘 「分かってる・・・」
エレベーターの中・・・
緋山 「お疲れ様です。良かったですね!ドナー見つかって。これから定員搬送ですか?・・・どうかしたんですか?」
橘 「優輔が移植を受けたくないって言ったな。俺らに迷惑かけたくないって」
緋山 「そんなの間に受けてどーするんですか!?早く移植同意の連絡をすべきです!今回逃したらまたいつ臓器が見つかるか分からないんですよ!?」
橘 「分かってるよ・・・!そんなことは・・・俺達がよく分かってる」
緋山 「だったら・・・」
橘 「でもな、実際に移植を受けるのは優輔なんだ。移植後も厳しい治療はずーと続く。人の命を貰った責任も重い。その上、アイツがずーと後悔したまんま生きていくと思うとあまりにも辛い・・・」
緋山 「何言ってるんですか・・・?親が子供を信じなくてどーするんですか!私が患者の家族に訴えられた時なんって言ったか覚えてますか?患者が怖くてどーしようもなかった私に言ってくれたんです・・・!「逃げるな、オペをしろって」」
橘 「・・・」
緋山 「あの時橘先生は私以上に私のことを信じてくれました。優輔くんもいずれ必ず理解します。橘先生の気持ちを。」
私の言葉を聞いた橘先生は去っていった
橘 「井上。移植ネットワークに連絡してくれ。移植を受ける」
井上 <優輔くんは受け入れたのか?>
橘 「俺がそー決めた」
井上<わかった>
ヘリポート・・・
優輔 「お父さん待って」
橘 「お願いします」
そしてヘリは出発した
橘 「いいか?優輔。よーく聞いてくれ」
優輔 「うん」
橘 「お父さんな優輔があんな風に考えるなんて想像もしなかったよ。気づいてやれなくてごめんな。それと嬉しかった。優輔がお父さんのこと大好きだって言ってくれて。でもな、お父さん嫌われたっていいんだ。優輔移植を受けてくれるなら」
優輔「・・・」
橘 「優輔がお父さんのこと好きって言ってくれたのと同じくらい、優輔の事が大好きなんだ。だから嫌われたっていい。優輔が生きていてくれるならそれでいいんだ。お父さんが無理やり移植を受けされる。だから優輔が気に病むことは無い。優輔に生きていて欲しいから移植を受けるんだ。」
優輔 「・・・」
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作者名:華 | 作成日時:2019年3月8日 1時