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☆64 ページ5

井上 <辛いのは分かるが約束の時間まで10分しかない>



橘 「分かってる・・・」



エレベーターの中・・・



緋山 「お疲れ様です。良かったですね!ドナー見つかって。これから定員搬送ですか?・・・どうかしたんですか?」



橘 「優輔が移植を受けたくないって言ったな。俺らに迷惑かけたくないって」



緋山 「そんなの間に受けてどーするんですか!?早く移植同意の連絡をすべきです!今回逃したらまたいつ臓器が見つかるか分からないんですよ!?」



橘 「分かってるよ・・・!そんなことは・・・俺達がよく分かってる」



緋山 「だったら・・・」



橘 「でもな、実際に移植を受けるのは優輔なんだ。移植後も厳しい治療はずーと続く。人の命を貰った責任も重い。その上、アイツがずーと後悔したまんま生きていくと思うとあまりにも辛い・・・」



緋山 「何言ってるんですか・・・?親が子供を信じなくてどーするんですか!私が患者の家族に訴えられた時なんって言ったか覚えてますか?患者が怖くてどーしようもなかった私に言ってくれたんです・・・!「逃げるな、オペをしろって」」



橘 「・・・」


緋山 「あの時橘先生は私以上に私のことを信じてくれました。優輔くんもいずれ必ず理解します。橘先生の気持ちを。」



私の言葉を聞いた橘先生は去っていった



橘 「井上。移植ネットワークに連絡してくれ。移植を受ける」



井上 <優輔くんは受け入れたのか?>



橘 「俺がそー決めた」



井上<わかった>



ヘリポート・・・



優輔 「お父さん待って」



橘 「お願いします」



そしてヘリは出発した



橘 「いいか?優輔。よーく聞いてくれ」



優輔 「うん」



橘 「お父さんな優輔があんな風に考えるなんて想像もしなかったよ。気づいてやれなくてごめんな。それと嬉しかった。優輔がお父さんのこと大好きだって言ってくれて。でもな、お父さん嫌われたっていいんだ。優輔移植を受けてくれるなら」



優輔「・・・」



橘 「優輔がお父さんのこと好きって言ってくれたのと同じくらい、優輔の事が大好きなんだ。だから嫌われたっていい。優輔が生きていてくれるならそれでいいんだ。お父さんが無理やり移植を受けされる。だから優輔が気に病むことは無い。優輔に生きていて欲しいから移植を受けるんだ。」



優輔 「・・・」

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作者名: | 作成日時:2019年3月8日 1時

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