相反恋愛 Ⅲ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ33)

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Story 125 ページ33

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アン「一時間前に魔法大臣が”解雇辞令”に署名なさるまではね。さあ、どうぞこのホールから出ていってちょうだい。恥晒しですよ。」

『ｷﾞﾘｯ!!!お前が出ていけッ…！！』

ハー「マユッて、ば…っ！」

先生が嘆きの発作を起こしたようにトランクに座って体を前後に揺すり、痙攣したり呻いたりする姿を、あの女は、卑しいよろこびに舌なめずりをして眺めている。

私の怒りは限界に近かった。

今にもハーマイオニーを押し飛ばしてガマガエルに呪文を放つというところで、コツコツと足音が聞こえてきた。

マクゴナガル先生が見物人の輪を抜け出し、つかつかとトレローニー先生に歩み寄って背中を力強くポンポン叩きながら、ローブから大きなハンカチを取り出した。

マク「さぁ、さぁ、シビル…落ち着いて…これで鼻をかみなさい…あなたが考えているほど酷いことではありません。さあ…ホグワーツを出ることにはなりませんよ…」

優しい声でそう語り掛けるマクゴナガル先生に、あのガマガエルが数歩進み出る。

アン「あら、マクゴナガル先生、そうですの？そう宣言なさる権限がおありですの…？」

？「それはわしの権限じゃ。」

「『…！！』」

その場の全員が声のする方に顔を向ける。

正面玄関の樫の扉が大きく開いていた。

扉脇の生徒が急いで道を空けると、ダンブルドアが戸口に現れた。

戸口の四角い枠に縁取られてすくっと立ったダンブルドアの姿には、威圧されるものがある。

扉を広々と開け放したまま、ダンブルドアは見物人の輪を突っ切り、堂々とトレローニー先生に近づいた。

トレローニー先生はマクゴナガル先生に付き添われ、トランクに腰掛けて、涙で顔をぐしょぐしょにして震えていた。

アン「あなたの？ダンブルドア先生？どうやらあなたは、立場がお分かりになっていらっしゃらないようですわね。これ、このとおり…」

アンブリッジはとびきり不快な声で小さく笑った。

そして、馬鹿らしい内容の羊皮紙を取り出す。

今ここで燃やしてやろうか…

羊皮紙に向かって杖を向けると、勢いよく手首を掴まれる。

『ッ…！！』

その主を辿って睨みつけると、思いもよらない人物だった。

『スネ「やめておけ。」ッ…』

スネ「そのうちあれにはそれ相当の天罰が下る。あれのために自分の人生を無駄にするなディオリス。」

『ッ…』

スネイプ先生は私にそれだけ言うと、ばさりとローブを翻して見物人の中に消えた。