相反恋愛 Ⅲ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ28)

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Story 120 ページ28

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しかし、何かが…恐らくアズカバンが、その美しさのほとんどを奪い去っていた。

ベラトリックス・レストレンジ

罪名:フランク並びにアリス・ロングボトムを拷問し、廃人にした罪。

怒りより先に悪寒が私を襲う。

そんな私をハーマイオニーが肘で突ついてきた。

ハーマイオニーが指さす部分に視線を移すと、私は思わず目を見開いた。

魔法省の危惧_かつての死喰い人、ブラックを旗頭に結集か?

ブラックって、シリウスのこと？

”歴史上初めてアズカバンを脱獄したブラックこそ、他の囚人がその跡に続く手助けをするにはもってこいの立場にあることを、我々は思い出さなければならない。わ我々は、ブラックの従姉であるベラトリックス・レストレンジを含むこれらの脱獄囚が、ブラックを指導者として集結したのではないかと考えている＿”

『っ……』

大変なことになった。

いや、シリウスは何もしてない

シリウスは関係ない

じゃあどうやってあそこから十人もの死喰い人が脱獄できた？

無意識に教職員テーブルに目を走らせると、ダンブルドアとマクゴナガル先生が深刻な表情で話し込んでいる。

一方、テーブルの一番端では、アンブリッジがオートミールを旺盛に掻っ込んでいた。

いつもなら大広間を舐めまわしている目が、今日はダンブルドアとマクゴナガル先生が話し込んでいる様子に毒々しい視線を向けている。

魔法族の家庭出身の生徒は大抵、死喰い人の名前がヴォルデモートとほとんど同じくらい恐れられて口にされるのを聞きながら育っている。

死喰い人が犯した罪は、いまに言い伝えられていた。

でも、うちは例外だった。

死喰い人を憎んで、ヴォルデモートを恐れるなと聞き育てられてきた。

背を向けてはならないと、立ち向かわなければいけないと、何れやってくる厄災に備えておけとずっと言われてきた。

ハ「あの教育令、もう第何号になったんだっけ」

呪文学の授業を終えた私たちは壁にかかるあのガマガエル女の欲望のままに立てられた教育令とやらに視線を向けた。

教育令の穴を見つけ、それを突っ込めば、アンブリッジは容赦なく生徒に罰を与える。

あいつこそアズカバンに行けばいいのに。

DAの練習も着々と進んでいた。

色んな防衛呪文を教えていく中で、心配事も、やることも山ほどあって、課題の量も半端じゃない。

そんなこんなで一月はあっという間に過ぎていった。