相反恋愛 Ⅲ【ドラコ・マルフォイ】 (ページ13)

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Story 105 ページ13

＊

トン「…隈無く探したけど、蛇は何処にも見つからなかったらしいよ。貴方達を襲ったあと、蛇は消えちゃったみたい…だけど、例のあの人は蛇が中に入れるとは期待してなかったはずだよね？」

ムー「わしの考えでは、蛇を偵察に送り込んだのだろう。なにしろ、これまでは全くの不首尾に終わっているだろうが。うむ、奴は、立ち向かうべきものをよりはっきり見ておこうとしたのだろう。お前たちがあそこにいなければ、蛇のやつはもっと時間をかけて見回ったはずだ。」

モリ「ええ。でも、蛇はアベルを狙っていた気がするの」

モリーさんが不安そうな声でそう言った。

ムー「うむ。まっこと。アベルが狙われているのは確実だろう。大方、アーサーは錯乱させるためにやられた」

レティ「…今朝、私がダンブルドアと話をした時、マユのことを心配なさっているようだったわ。」

ムー「無論、心配しておるわ。マユはディオリスに選ばれた娘なのだから。マユは気づいておらぬ。もし、例のあの人が標的をマユに移したのだとしたら＿＿」

私は伸び耳を耳から引き抜いた。

心臓が早鐘を打ち、頭の中がぐるぐるとしている。

この時、何を思ったのか私はみんなを見回した。

すると全員が、紐を耳から垂らしたまま、突然恐怖に駆られたように、じっと私を見ていたのだった。

＊＊＊

ディオリスに選ばれた娘

それは一体どういうことなんだろうか

きっと、深い意味は無い

でも、お父様が狙われるなら、

やっぱり私も…

レティ「マユ、大丈夫？」

『…え？』

レティ「顔色が悪いわ。体調でも悪いの？」

『いや…んーん…大丈夫、気にしないで』

本部に戻った私たち。

暫く黙ったまま考え込んでいた私を心配して、お母様が声をかけてきた。

顔色が悪い

そりゃそうでしょ

状況が理解出来ないんだから

それに、みんながさっきから私を腫れ物のように見る。

すごく不快

お前は弱いって言われてる気がする

『…ご飯、要らない。私、部屋に戻ってるね』

お母様にそう言うと、私は厨房を後にした。

＊＊＊

ダンブルドア軍団を指揮してるのは私なのに

ハリーもすごいよ。強いよ。

でも、今まで私が助けてきた。

それは誰にも言わない。

どんな時だって、私がハリーを守ってきた

ハリーを立てるために、黙ってるだけで。

お父様も、きっと私と同じだったのかもしれない。