Story 73 ページ28
＊
周りの生徒たちが私やハリーを嘘つき呼ばわりする。
狂ってると。
セドリックの死が殺されたものなわけが無いと。
あぁ…ほんとに馬鹿しかいなくてイライラする。
フォークとナイフを握る手が怒りで震える。
そんな時、私の手をふわりと握った人がいた。
アラ「マユ」
『…！お兄様…』
お兄様は私の手を引き、椅子から立ち上がらせる。
そんな私たちを生徒たちが息を潜めて一斉に見てきた。
アラ「…話を聞いた。あの女に盾突いたと。本当なのか？」
『…そうだよ。ハリーを嘘つき呼ばわりして、変人扱いして…挙句の果てにお母様まで馬鹿にした。許せるの？お兄様は。』
私がそう言えば、お兄様は俯いて息を零す。
そして、
「「ッ！！！！」」
『はッ……』
パシンッ！！と大広間に乾いた音が響いた。
お兄様が私の頬を叩いたのだ。
アラ「父上の顔に泥を塗るつもりか。」
『ッな…そッ……』
アラ「ディオリスの娘なのにみっともない。何を考えてる？」
お兄様は、お兄様だけは味方だと思っていたのに。
なんで？
お兄様だってたあの女のことは嫌っていたじゃないか。
会う度馬鹿にされて、恨んでいたくせに。
なんで、なんで？
お母様を馬鹿にされたのに…？
『ッお母様を馬鹿にされて黙ってろっていうのッ！？自分の母を馬鹿にされて、我慢しろというのッ！？ディオリスの娘である前に、私は母親から生まれた娘だよッ！！ディオリスディオリスディオリス…うるさいんだよ、ッ私は、…お兄様みたいに、お兄様みたいに、自分の意思や気持ちを押し込んでまで忠実に生きてないッ！！』
アラ「マユ！！」
私は大広間だということを忘れ、怒鳴り散らかした。
お父様に似てると言われたプレッシャー、ディオリスの娘だということ、ヴォルデモートが私を狙っているということ、誰もそれを信じようとしないこと、そして、味方だと思っていた身内が裏切ったということ。
私をこうさせるのには十分過ぎた。
お兄様を思い切り突き飛ばして、私は大広間を逃げるように出た。
私たちの兄妹喧嘩に大広間がザワついたのは言うまでもない。
「ッ…」
「え？ちょ、どこ行くのよ！！」
＊＊＊
大広間の声が聞こえない所まで来ると、私は地面に座り込んだ。
我慢してた涙が一気に溢れ出す。
私は、声を押し殺して泣いた。
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ラムネ - 更新待ってます❗ (2022年1月3日 13時) (
レス) @page45 id: cd7d6e6efa (このIDを非表示/違反報告)
みっきー(プロフ) - 主人公の強い女の子感最高すぎます！ (2021年12月27日 15時) (レス) @page26 id: 444cc76f70 (このIDを非表示/違反報告)
わかな - 毎日ドラコの小説漁ってますけど、新しく出て見てみたら最高じゃないですか！！一気に読んでしまいました、きゅんです！ (2021年12月25日 3時) (レス) @page24 id: f93237fe28 (このIDを非表示/違反報告)
Notte(プロフ) - すごい好きです。語彙力無くなってしまうほどに好きです。 (2021年12月23日 23時) (レス) id: fb4cdb52a4 (このIDを非表示/違反報告)
ラムネ - ドラコとマユ可愛すぎません???( ≧∀≦)ノ (2021年12月23日 18時) (レス) @page20 id: cd7d6e6efa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かふぇらて | 作成日時：2021年12月19日 9時
