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第十六話 ページ17







煉獄は浮かしていた腰を下ろし、私の手を握ってくれた。





杏「何があったのか、話せるか?」





『……昨日は、普通の任務のはずだったんだ、』





でも朝から雨が降り続いていて、胸騒ぎはしていた。





何かが起こると、何となく予想はしていたのに。





志雨が胡蝶に紹介された病院へ行くと言うから、一人で行かせまいと任務がてら護衛をしていた。





歩いていると、辺りが有り得ないほど静かでおかしいと思った。





そう思った瞬間、前方から青白い光が見えて…上弦の参が現れた。





『…た、おそうと…したんだ…っ…父上や、仲間の仇を取ろうと……っ…でも、私じゃ、無理だった、…っ…』





悔しくて苦しくて、涙が溢れ出す。





父上に泣くなと言われたのにな。





煉獄はそんな私の話を黙って聞いていてくれた。





煉獄の手は…暖かいなぁ…




『…私が不甲斐ないばかりに、隊士を失っただけでなく……志雨、も…まも、れなかっ……はッ…グスッ…っ』





遂にはしゃくり上げて泣き出す私。





何が柱だ。





何が姉上だ。





何が雨辻だ。





何も守れていないくせに、何も、成せてないくせに…!!





杏「そんなに強く唇を噛んではいけないぞ。血が出てしまう。」





『れ、んごっ…んッ…っ!?』





私の唇を指でなぞられ、口を開けた私に迫ってくる煉獄の顔。





私の顔の横に両手をつくと、私の唇に自分のを重ねた。





時が止まる。





何故、私は煉獄と接吻をしているのか。





いや、私からはしていない。





そう言えば、私の意識が途絶える前…煉獄はなんと言っていたっけ。




杏「俺もだ…俺も、俺もお前を…ずっと…!!好きだ、愛している!!だから死ぬなッ!!!」





『……!?』






いや、記憶違いだろう。





あの時は生と死の瀬戸際だったんだ。





自分の都合の良いように考えてしまったのかもしれない。





杏「…麻友?」





『っ!な、なんだ…っ?』





杏「はは!顔が赤いぞ!」





『う、うるさい……っ』





杏「やはり愛いな!!」





『っっ……!!』





だめだ、これ以上煉獄といたら本当に死んでしまう!!





『こ、胡蝶を呼んできてくれ…』





杏「うむ!そうだな!少し待っていろ!!」





相変わらず早いな…





これはある意味生き地獄だ…

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真季 - 最新楽しみにお待ちしてます。長くなってすいません汗 (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
真季 - 初めまして。お疲れ様です。最新も早くて楽しみに読み進めて来ました。夢主よ、どうか自分の気持ち正直になって煉獄さんと恋仲になって下さい…!あの鬼殺の男、怪しい匂いが漂ってますね…。彼女に手を出したその時は是非、煉獄さんの赤き炎刀で…! (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
冴凪(プロフ) - とても面白いです!話のテンポも良くてワクワクしながら読みました!更新ファイトです! (2021年9月30日 22時) (レス) @page12 id: 8d3f590c11 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年9月29日 1時

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