第十八話 ページ19
*
?「…い……ぉ……おぃ…おい!!」
『…!?なんだ、煉獄か…』
とんでもなく大きな声で起こされ、心臓がバクバクと暴れる。
杏「良かった!!死んでしまったのかと思ったぞ!!」
『縁起でもないことをそんな大声で言うな。』
なんて言えば、ははは!!と大きな声で笑う。
…!頬が汚れている。
『煉獄、ちょっと顔を近づけろ』
杏「む?こうか?」
そうベッドに手を付き、腰を屈める。
私は引き出しから手拭いを取り出し、頬に付いた泥を拭いとった。
『うん。これで良い。…!れ、煉獄…?』
手を引っ込めようとする私の手を突然煉獄が掴んだ。
そのまま私のことをジッと見つめて動かない。
いつもの笑顔なのに、どことなく圧を感じる…
杏「話とはなんだ!!」
『…あぁ、そうだったな。…私は、お前と恋仲になったつもりは無い。』
杏「……」
煉獄は何も言わない。
沈黙が怖い。
『!?』
何も言わないまま、突然煉獄が立ち上がる。
『ッ…な、ッ…ぅ…!?れ、れんごッ…』
私に馬乗りになり、グッと顔を近づけて…
杏「こんなに好きにさせておいて、今更逃げられると思ったのか?」
『っ……!///』
ドクッと心臓が脈打つ。
ギラギラと光る煉獄の瞳に射殺されそうだ。
『は、なしを聞い「聞かん!!」んぐッ!?』
私が言葉を紡ぐ前に接吻を落とす。
逃げようと動こうとすると逃がすまいと組み敷かれる。
深く、長い。
「『はぁッ…』」
銀の糸がプツッと切れる。
杏「…!何故泣く…?」
『ッ…わ、たしはッ…お前を守りたいだけなんだッ…!!』
杏「…!!」
『嫌いなんかじゃない、っ…好きだっ……でも、私の傍にいれば…、父上たちのように…っ…ふこ、うに…』
杏「……麻友は優しい。俺のことをそんなに考えていてくれたんだな。」
『ッ…グスッ…』
私をあやすように背中を撫でる。
杏「…俺にも守らせて貰えないか?」
『…え?』
杏「お互いに守り合えばいい!それが仲間だろう?」
『ふっ…そうだな…』
煉獄には勝てない。
誰よりも仲間思いで、誰よりも正義感が強い。
杏「まぁ、だからといって逃がす気は無いぞ!!俺は仲間以上として見ている!」
『う、うぅん…諦めてくれ…』
杏「無理だ!!」
これは私と煉獄の我慢勝負だな。
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真季 - 最新楽しみにお待ちしてます。長くなってすいません汗 (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
真季 - 初めまして。お疲れ様です。最新も早くて楽しみに読み進めて来ました。夢主よ、どうか自分の気持ち正直になって煉獄さんと恋仲になって下さい…!あの鬼殺の男、怪しい匂いが漂ってますね…。彼女に手を出したその時は是非、煉獄さんの赤き炎刀で…! (2021年10月4日 7時) (レス) id: ac0ba7e69a (このIDを非表示/違反報告)
冴凪(プロフ) - とても面白いです!話のテンポも良くてワクワクしながら読みました!更新ファイトです! (2021年9月30日 22時) (レス) @page12 id: 8d3f590c11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふぇらて | 作成日時:2021年9月29日 1時